「暴れん坊本屋さん」(1) 久世番子

 ネットで話題になりつつ、新聞で紹介されて有名になった本です。最近は、ネット先行で話題になって売れる本が増えてますね。ネットの普及率と影響力を考えれば、当然といえば当然ですけれど、思いつくだけでも「失踪日記」、「嫌韓流」、「きょうの猫村さん」、まあ「電車男」はちょっと違うかな。でもネット→新聞&雑誌→テレビという情報の流れに上手く乗れるとヒットしますね。本屋で平積みという出世コースです。
 まあそんな訳で、このマンガも、どこまで出世コースを登るのかは不明ながら、新聞&雑誌という段階までは上ってきました。既に書店では平積みになっているのも見かけます。
 内容は、漫画家兼書店員という作者の書店でのエピソードを綴った実録エッセイマンガという位置付けでしょうか。このマンガに限らず、書店員のエピソードは非常に面白く、興味がある人も多いようです。ネット上には書店員の方がやっているサイトがかなりの数あり、なかなか面白いものです。
 実際の書店員やそんなネタを好んでよく読んでいる人にとっては、馴染みのある話が多いと思います。シュリンク、万引き、カバー付け、変な客、立ち読み、POPなどはどれも定番ですね。今までそのような業界話を聞いたことがなかった人にとっては非常に面白い本だと思います。書店員の方はあるあるネタとして楽しむのでしょうか。
 私の場合は、書店員経験はないのですが、以前から書店のネタを聞くのは好きでいろんなサイトや2chの書店員スレなどを覗いていたので、初めて聞くようなことはなかったのですが、ギャグのテンポがよく書店好きの立場からも楽しめました。よく本屋にいくような人は読んでみると面白いと思います。
 ちなみにきちんとカバー下にもネタが仕込まれていますよ。お見逃しなく。

「交響詩篇エウレカセブン」(2) BONES、片岡人生、近藤一馬

 アニメの評判は様々ですが、マンガ版の評判は概ね好評のようですね。個人的には、アニメの展開も嫌いじゃないです。逆にマンガ版のほうが、鬱展開が少なく物足りないぐらいでした。精神世界や戦闘シーンなんかも動画で見たほうがよかった気がします。マンガ至上主義の私にとっては結構珍しいことです。
 そのため1巻を読んで2巻を買うかどうかは非常に微妙なラインだったのですが、勢いで買ってしまいました。やっぱり3巻を買うかは微妙なラインです。アニメより整理されていて分かりやすいです。それが、物足りなさの原因かもしれません。でも、アネモネはマンガ版の方が可愛いです。

「ケロロ軍曹」(11) 吉崎観音

 あんまり感想はないんですよね。買いなのは確かなのですが、いまいち強い感想が思い浮かびません。安定した面白さとしか言えないです。決してマンネリではないのですが、それほど大きな変化もありません。なんていうか難しい魅力です。マンガとして上手くて面白いのは確かです。

「驚異の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!」A・J・ジェイコブズ、黒原敏行

 『ひげよ、さらば』紹介記事を読んで購入しました。
 内容は現在の自分の知識レベルの低下を嘆き向上心から、全32巻、3万2千ページある百科事典「ブリタニカ百科事典」をすべて読むと決めた男の話。項目の紹介と日記のようなエッセイで構成されています。
 まだ読み始めたばかりなので詳しい感想は書けないのですが、なかなか面白いです。映画化らしいですが知りませんでした。
 雑学とか小ネタを聞いたり収集するのが好きな人にオススメ。それらに興味がない人には退屈かも。ちなみに、文庫ですが1200円します。