「ヒストリエ」(3) 岩明均

 のちにアレクサンドロス大王の書記官になるエウメネスが主人公の、古代ギリシア世界を舞台にした歴史マンガ。裕福な家庭な生まれた主人公が、実は蛮族のスキタイ人であることが分かり、奴隷として売られるところからこの巻は始まります。
 「寄生獣」のころから散々言われ続けていることなので、いまさら絵について言うのは無粋なことでしょう。この作者の魅力は、そこではないはずですし、その魅力に比べれば絵なんか些細なことです。
 主人公は、頭の回転がよく、知識もあり、剣の才能もあるという万能人間です。まだ子供時代のエピソードなので、これからどこまで続くのかは分かりません。掲載誌であるアフタヌーンでは、断続的な連載ペースですが、しっかり描き切ってくれる事を期待しています。