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目指すのはジャンガリアンな生き様

BETA テクノ(1995) クランクシール交換(1)

 

 

 

 

保安部品の取付けと配線まで終えたけど、エンジンを始動させると勝手にスロットル全開になる、というのが前回まで。

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エンジンの掛りは悪くない。始動後はアイドリングもちゃんとしている。が、始動後1分くらい経過すると勝手にスロットル全開みたいに回転が猛烈に上がってしまう。異常時でもスロットルに手ごたえはあるのでスロットルの異常ではなさそう。インシュレータ(キャブ~シリンダ間のゴム製の継手)が劣化して二次空気を吸っているのかと疑ったけど、インシュレータも悪そうな感じはしない。

 

悪そうな所といえば、キャブレター上のスロットルワイヤーの取出し部分についているゴムキャップが劣化して割れている。

 

ゴムキャップを補修するにはスロットルワイヤーを外す必要がある。再度バラす。

 

ゴム系接着剤で補修する。

 

が、ミタニスポーツで部品売ってた。ついでにスロットルワイヤーも購入。純正のスロットルワイヤーはどういう訳か調整ネジが無い。だからスロットルの遊び調整が出来ない。ミタニスポーツのスロットルワイヤーは調整ネジが有るし、ステンレスワイヤーだし、この際交換する。

 

スロットルワイヤとゴムキャップを交換。

 

が、症状変わらない。バイクの師匠Sさんに相談すると「クランクシールじゃね?」と言う。なにそれ聞いた事が無い部品だな。

2stエンジンはクランクシャフトの左右端にシールが有って、クランクケースの気密を保つ構造になっている。そう言われれば、2stエンジンはクランクケースを使って1次圧縮しているから気密を保つ必要がある。4stエンジンのクランクケースは大気開放されているからクランクシールは無い。そのシール部分からエアを吸うとエンジンが勝手に高回転になるという。古い2stエンジンではよるあるトラブルみたいだけど、ヤマハDT200、スズキTS200R、ホンダCRM250では経験していない。いつも4stエンジンばかり触っていたのでそんな所にシールが有るなんて知らなかった。

で、バイクの師匠Sさんに「どうやって修理したんですか?」と尋ねると、しばらくしたら直った、と言う。修理するのも面倒なので勝手に直らないかな。エンジンを掛け、高回転になったら止める、というのを数回繰り返していたら、高回転まで回らない様になった。が、今度はアイドリングしなくなった。絶えずスロットルを煽っていないとエンストしてしまう。

 

 

チャンバーの継目から真っ黒な未燃焼オイルの様な物が飛散する。

 

プラグを見るとオイルでべっとり。どうやらクラッチ側のクランクシールからミッションオイルを吸ってしまうみたいだ。

ジェネレータ側にはオイルが入ってないので、ジェネレータ側のクランクシールが悪くなるとエンジン回転が上がり、クラッチ側のクランクシールが悪くなるとミッションオイルを吸って燃焼不良を起こす様。

丁度車屋さんと話す機会が有ったので現状を相談していたら、「エンジンが掛かるならそのうち直るんじゃないか」と楽観的な事を言う。Sさんといい車屋さんといい楽観的だなぁ。でも修理が面倒だし金も掛かるので何とか勝手に直らないかとエンジンを掛けスロットルを煽りながらエンストしない状態を保持していたんだけど、「パン!パン!」とめちゃくちゃ煩い。近所迷惑なので仕方なく近所をグルグルと走りながら様子を見ることにする。

しばらくするとアイドリングの不安定さが無くなった!と思ったら今度は全開状態に!走行中に

「パアアアァーン!!」

っていきなり猛烈な音を立てながらスロットル全開状態になるのは流石にビビる。クラッチを切ってキルスイッチでエンジンを止めようとするも、なかなか止まらない。エンジン焼付くかと思った。走行中に、混入したミッションオイルが燃えきって、今度はエアーを吸ったんだろう。ヤバい。こんな恐ろしくリスキーな状態ではとても乗ってられない。2stエンジンではよく有るトラブルらしいけど、走行中に勝手にスロットル全開になるなんて恐ろし過ぎるだろ。

 

仕方がない。やりたくないけどバラすしかない。とりあえずオイルが出てこないジェネレータ側から開けてみる。ボルト3本外すだけで簡単に外せる。液体ガスケットが少し残っているだけでガスケット類はついていない。これが正規の状態なのかも分からない。

 

フライホイールに刻印がある。みるとDUCATIドゥカティ)と書いてある。え?BETAのエンジンってドゥカティ製なの?いやでも2stエンジンのドゥカティなんて無いよな。

いや、そんな事よりもどうやってフライホイール外すんだ?緩めようとしてもクランクが回ってしまって緩められない。フライホイールに穴が有るから特殊工具を作るか?でも面倒臭い。

 

インパクトレンチを使ったら簡単に緩んだ。ちなみにセンターのナットは2面幅24mmで正ネジ。

 

ナットが緩んだのは良いけどフライホイールが外せない。フライホイール側にもネジが切ってあるので、これはフライホイールを外す特殊工具が必要みたいだ。M30P1.5のボルトが有れば作れるけどそんな物は無いので買うしかないかな。

 

 

続きの作業は特殊工具とシールを購入後。

BETAの整備につきっきりで他の事が何も出来ない。いつまで修理すれば良いんだ。

 

 

 

今回の出費

スロットルワイヤ   2,750円

シール キャップ ケーブル 660円

送料 990円

計 4,400円

 

 

 

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iPhoneに屈する

 

 

 

スマホを替えた。新しいスマホはiPhoneXR。新しいと言っても2024年3月の今、2018年発売のiPhoneXRなので新しくも何ともないし、今更レビューもない。単なる備忘録的記録。

 

いきさつは、使っていたスマホのバッテリーが劣化したから。使っていたのはバルミューダフォン。

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世間では散々ボロクソにこき下ろされていたけど、僕は結構気に入って使っていた。ただ、バッテリーの減りが速い。元々バッテリーの持ちは悪かったけど、更に拍車が掛かって頻繁に充電しなければならなくなった。

気に入っていたのでいつもの様に自分でバッテリーを交換しようかと思ったんだけど、メジャーになりきれなかったのとデザインに特化した製品なので他のスマホとバッテリーの互換が無い様で、交換用のバッテリーが売っていない。交換の手順も紹介されていない。サポートはしてくれるのでバルミューダSIMフリーモデル)かSoftbankSoftbankモデル)に依頼すればバッテリー交換は出来る様だけど、修理に出さないといけないので面倒。1年半程度しか使ってないので買い替えるタイミングではないんだけどやむを得ない。

 

買い替えの際、iPhoneははなから除外していた。僕にとってiPhoneは使い難いからだ。2012年に初めてスマホを買って以来、ずっとAndroidを使っている。一時期会社支給のiPhoneと2台持ちしていた時期が有るし、うちの奥さんはずっとiPhoneを使っているのでiPhoneAndroid両方を実際に少なくない時間体験している。それでも僕はAndroidの方が使いやすかった。PCの感覚に似て汎用性が高いからだ。iPhoneは簡単で便利なんだけど、それは「最新の機種をappleが想定している使い方で使っている限り」は、だ。ちょっとでもユーザーなりの解釈を入れようとしても融通が利かず、古いモデルを長期間愛用し続けるのも難しい。また、Android(というよりGoogle)で蓄積したデータをiPhoneに引き継ぐのも難しい。今更iPhoneは無いだろう。

なので、買い替えを検討したAndroidスマホは次の5機種。

 

Googleのpixel5

AndroidならGoogle謹製のPixelだろう。pixel5は少々古いけどシンプルなデザインで性能もそこそこで今でも充分使えそう。ただ、古いモデルで今時のハイスペックでもないのに結構いい値段する。ちなみにpixel5はほとんど市場に出回っていなくてpixel5aばかり。pixel5aでも良いけど同じく高い。素のAndroidなので長く使えそうだけど、今この金額を出して買う物なのか?という疑問がある。

 

HTCのdesire 22 pro

バランスの良いスマホSIMフリーなのでキャリアスマホの様な煩雑さが無くpixelに近いのも良い。発売から少し経過しているので値下がりしてコスパ的にも良い。ただ、HTCは今では主流ではない為バルミューダフォンの二の舞になりかねず、それを押してまで買うべきかは悩ましい。

 

モトローラのmoto G100

Androidスマホならコレかな、と最後まで悩んだ機種。手頃な価格ながら圧倒的なパフォーマンス、大容量のバッテリーと完璧。非防水とかおサイフケータイ機能が無いとか不足した機能が有るけど僕には必須ではない。ただ、クソデカくてクソ重い。これはポケットに入れて持ち歩く大きさでは無いのでは。そのネガを打ち消すほどのデザイン性も無い。

 

モトローラのedge20

moto G100がデカ重なのに対し、edge20は超薄型軽量。携帯性を考えたらedge20が有利だけど、バッテリーの持ちは良くないし価格もG100と変わらない。その金額出してまで欲しいとも思えなかった。

 

モトローラのedge20 fusion

edge20fusionはedge20の廉価モデルになる。ただ廉価モデルだけどedge20よりもバッテリー容量は大きいし、デザイン的にもシンプルだしこれで充分じゃないか。だけど、edge20と大差無い値段で売ってる。もっと安ければ買うけど、この金額出すならedge20だろうし、edge20ならmotoG100だろう、で先に戻る。

 

 

モトローラのmoto G100を買うか散々悩んだ末に、ふと立ち寄った中古ショップの黄色のiPhoneXRが目についた。黄色のiPhoneオシャレ。消去法的にiPhoneはどうか。iPhoneXRを選んだのはデザインだけ。今時の4眼カメラなど必要無いし、背面ガラスで黄色は綺麗だ。2018年発売なので少々古いモデルではあるけどスペック的には今でも充分使えそうだし、なんせappleiPhoneだ。バッテリーやアクセサリーは山ほど売ってる。iPhoneも時々調子が悪くなったり故障したりもするけど、それはAndroidスマホでも同じだろう。長く愛用するならメジャーなモデルの方が良い。まぁiPhoneだから融通は利かないけれど。

 

結局iPhoneXRにしたけど次のスマホを何にするか本当に悩んだ。それだけバルミューダフォンが唯一無二のAndroidスマホだったからだ。手頃なサイズ感でそこそこの性能でデザイン性が高いAndroidスマホが無い。デカくて薄くて高性能なAndroidスマホは沢山あるけど、オシャレなAndroidスマホが無い。そう思うとバルミューダの寺尾社長の挑戦はとても意欲的なものだったと思うんだけど、メジャーにはなれなかった。メジャーでないスマホは長期間維持するのが難しい。対してiPhoneは強い。スマホの主流だけあってアクセサリもサービスも非常に多彩で手厚い。そこら辺のショップでも修理やバッテリー交換してくれる。

結局のところ、オシャレなスマホを選ぶ人はiPhone一択なんだろう。iPhoneからAndroidに乗り換えようなんて考える人は相当レアなケースだろう。同じスマホでもiPhoneAndroidでは不都合が多過ぎるからだ。僕がAndroidを使っていたせいでウチの子供たちもAndroidスマホを使っているんだけど、先日「iPhoneに替えようか?」と尋ねたら「Androidが良い」と言う。遠慮しているのかと思ったら本当にAndroidが良いと言う。沢山のゲームやアプリがGooglePlayに紐づけされているから、iPhoneに替えると厄介らしい。同じ理由でiPhoneからAndroidに替えるのも厄介だ。

僕だってAndroidからiPhoneに切り替えるのは面倒だけど、僕はそれほどヘビーユーザーではないのでデータがリセットされると困るアプリは極限られている。それに慣れなくて面倒だけど、iPhoneAndroidの両方を体験して使えた方が良いんじゃないかと思う。クソ面倒くせーな!ってボヤきながら四苦八苦するのは年寄りのボケ防止に丁度良いんじゃないか。

 

iPhoneXRとバルミューダフォン。iPhoneXRのベンチマークはかなり高得点だけど、驚く様な速さでも無かった。でもまぁ快適ではある。

 

バルミューダフォンのサイズ感とデザインは秀逸だったんだけどなぁ。バッテリーがなぁ。

iPhoneXRの発売ってもう5年以上前なんだ。Pixel3と同じ様な時期だった。それならPixel3で良かったんじゃないかと思うんだけど、Pixel3は既に子供に譲ってしまった。


 

BETA テクノ(1995) 保安部品整備

 

 

エンジンが掛かるのを確認出来たので、ちゃんと走れる様に仕上げていく。

クタクタだったサイドスタンドを補修する。取付の根本が折れたみたいで溶接補修してあるんだけど、溶接がイマイチでまた折れそうなので再度補修して塗装した。

 

クタクタだったサイドスタンドの節度が良くなった。ただ、トライアルバイクのサイドスタンドは「ただ停めておくだけ」の為の物なので、サイドスタンドを立てた状態でキックすれば壊れる。

 

灯火器類を整備していく。画像は純正ヘッドライトの電球。謎の電球が結束バンドで固定してある。

スイッチケースの中で電線が溶けていたので、過電流が流れる何らかのトラブルが有った様。元のハーネスの配線先を紐解くのはやめて作り直す。ついでにヘッドライトやウインカーも消費電力が少ないLEDに交換する。

 

ヘッドライト、テール、ブレーキ、ウインカー左右が点けば良いので回路は単純。一応整備しやすい様に図面にのこしておく。トライアルバイクに限らず中古のバイクって電気配線が粗雑な車両が多い印象。電気系も気を配らないと余計な所でトラブルに見舞われるし、電気系は目に見えない分ちゃんと理解していないとトラブルシュートが厄介になる。

 

コース走行時には灯火器類は簡単に全部外せる様になるべく1ヵ所に集約させる。LEDのワークライトと小型ウインカーを固定して配線する。

ヘッドライトは2個で千円の激安ライト。作りが粗雑で防水じゃないという評価だったけど、コーキングでシールしてやれば使えないことはなさそう。トライアルバイクなのでとりあえず光れば良い。当然ハイ/ローの切換えなど無いけど元々の純正バルブもそんな物は無かった。自転車用の充電ライトを代用したかったんだけど、自転車用は簡易的なハンドルマウントばかりで激しいトライアル走行だとどっか飛んで行ってしまいそうだし、手元でスイッチのon/offが出来ないので断念。

 

既設のウインカーリレーは白熱電球用なのでLEDにすると点滅しない。LED用のリレーを購入して配線する。リレーはシート下でも良いんだけど、フロントに集約させると一気に丸ごと外せるのでフロントに配置した。配線を外しても分かる様に表記しておく。

 

元のウインカースイッチは3極のキルスイッチを代用してあったけど、ウインカースイッチとヘッドライトスイッチを集約させる為に市販のスイッチに交換する。が、ヘッドライトスイッチが反応しなくなった。このスイッチの前に購入した別のスイッチも接点不良だったし、Amazonの安物スイッチは使い物にならない。

 

前後に渡る配線は5芯のケーブルを使ってすっきりさせる。フロント周りはハンドルを切る度に屈曲するのでもう少し柔らかいケーブルを使いたかった。

 

テール周りも1つに集約して、ベースを外すだけで全部簡単に外せる様にする。

 

こちらも配線を分離しても分かる様に表記しておく。ウインカーもスイッチも粗悪品だったけど、テールランプだけはまともに使える物だった。

 

この1ヵ月ひたすら整備して何とか形になった。

 

すっきり。

 

が、しかし右前ウインカーが点かない、ヘッドライトとテールが点かない、エンジンを始動すると勝手に全開になる、フロントブレーキのマスターシリンダーからフルードが漏れる、リヤブレーキのマスターシリンダーに手ごたえが無い、タイヤは劣化して使えない、と問題が山積み。ウインカーが点いたのでレギュレータは生きてるっぽい。

Amazonで売ってるハンドルスイッチはどれも粗悪で使い物にならない。スイッチなんて壊れる程精密な物じゃないだろう、っていう考えが浅はかだった。LEDウインカーは超小型なのにとても明るいので一見良さそうに見えるけど、配線が激細で容易く切れるのでこれも使い物にならない。まともに走れる様になったら交換を考える。

トライアルバイクなんてほとんど山の中しか走らないからなるべく安物で済まそうと思ったんだけど意外に金が掛かった。それでもかなりの部分を自作しているので、これでも抑えた方だと思う。

まずエンジンが全開になってしまうのは非常にマズいというかそれでは走れないので、それから直す。








今回の出費

LEDワークライト(2個入)   1,000円

LEDウインカー(2個入) @980円×2 1,960円

LEDテールランプ 1,790円

ウインカーリレー 700円

スイッチ 1,689円

ギボシ端子(オス/メス) 798円

ギボシ端子(分岐) @580円×2 1,160円

 

計 9,097円

 

 

 

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