中国のインフラさまざま〜その1:新幹線に乗ってきました〜

また更新が滞ってしまいすみません。先週一週間中国に出張に行ってきました。例によって色んなものを食べてきたんですが、そのあたりはFACEBOOKの方に掲載したので、このブログでは、交通インフラを中心に色々と印象に残った中国のインフラ事情について書きます。また例によって長くなりそうなので、まずは第一回目、一番印象に残ったこの写真から。


上海から北京に向かう新幹線です。

今回上海から入り、北京に移動したのですが、現地マネージャが、「中国国内の飛行機は時間が全くでたらめですから、時間が比較的正確な新幹線を利用した方がいいです。値段も多少安いし」とおっしゃって、切符を取ってくれました。和階号、というこの新幹線、とてもきれいなフォルムなのに、この鼻っ面の汚れようはなんだろう。


切符。指でかくしてあるところには、私のパスポート番号が記載されています。

外国人はパスポートがなければ新幹線の切符が買えません。私たちが帰国してすぐ、現地で同行してくれたマネージャさんが、「一年に一回の滞在ビザ更新手続きが厳しくなり、パスポートを当局に3週間預けねばならなくなりました。この期間、飛行機も長距離電車もホテルも何も使えません」という連絡をしてきて、ああ、日本に生まれてよかったと思った。

少し時間をさかのぼります。上海の新幹線の駅は、上海の虹橋空港のすぐそばにあります。とにかく駅がでかい。空港の建物と同じくらいでかい。成田空港の隣に成田空港と同じ大きさの新幹線の駅があったら怖いだろう。


でか。


ひろ。

二階から見下ろせば、広さに圧倒されるのだけど、一回の改札階に降りてみれば、その広い空間を埋め尽くす人の数に圧倒される。広さは必然なんだね。


うじゃ。

この広大な上海駅が、国慶節などの里帰りの季節には群衆でごったがえすそうです。回数券などの割引チケットは存在しません。全て均一料金です。里帰りの季節に大量に買い占めて売りさばくダフ屋が後を絶たないせいだとか。


電車の発車時刻が近くなるとアナウンスが流れ、改札口に人が進んでいきます。自動改札ではなくて、昔懐かしいハサミによる切符切り改札です。改札を抜けると、さらに階段を下りて、ホームへ。


新幹線が見えてきました。


わくわくしながらホームに降りる。


CRH(China Railway High-Speed)の文字が。


で、汚い鼻づら。鉄さびとかじゃないと思うから、普通に拭けばきれいになると思うんだけどね。


今回は日本のグリーン車にあたる一等車に乗りました。普通車は携帯電話を使っている人が多くてうるさいから、という現地マネージャのご推薦。車内は広いし、椅子も大きくてゆったり快適です。


走り始めて1時間ほどすると、時速は300キロを越えます。


窓の外には、ひたすら田園風景が


ひたすら続きます。5時間半続きます。そりゃ飽きます。

同行した現地マネージャさんは、内陸から沿海部に向かう電車の旅(2泊3日)、というのを経験したことがあるそうですが、3日間のうち、風景は、砂漠と田園風景と市街地の3種類しかなかったそうな。


車内では小さなスナックとコカコーラが無料サービスで配られます。社内販売のワゴンも回ってきて、お弁当が買えます。

4時間くらい走った時に、車体が小刻みにガタガタガタ、と横揺れして少し怖かったりしました。旅の間中の共通の感想ですが、世界を圧倒する経済力と技術力で、世界に誇れる最新鋭のインフラを導入しているのだけど、それを支える運用やメンテナンスのバランスがうまく取れていないような感覚がどこかつきまとう、それが中国のインフラにはどうしてもぬぐえない感じがします。日本はリスクを恐れて運用やメンテナンスに金をかけすぎるから高コスト構造になっちゃうんだけどねー。