結局寛大になれるのは同意見を言う者にだけ

  改めて、黒澤明監督の映画は面白いな。黒澤映画を管理している組織もケチケチしないでテレビの放映権をただ同然で売ってジブリ映画や寅さん映画並みに「もう何度も見た」と思わせるくらい人々に浸透させて欲しい。高いお金払ってでも見たいという人にだけ見せるような大名商法では、気がつけば黒澤明の名前は忘れ去られていたという事になりかねない。BSでも深夜でも、素晴らしいものはどんどん流して人々に広めよう。


  本題。
  ネットを熱心に見ない私(誤報を放置しない程度のメジャーなニュースサイトは見るが、掲示板や匿名の人間が書きたい放題のものは見ない)にすら伝わるくらいに長谷川豊氏がもめているらしいな。


  長谷川豊氏と言えば、ブログにも書いたがTOKYO MXの『バラいろダンディ』をあの人が出ているから見るのをやめたくらいに私は苦手な人物だが、ネット特有の「とんでもない発言をした人間だから圧力かけて降板させろ!」という流れには反対したい。番組内での発言ではないわけだし、番組も医療や福祉の番組などではなく、超くだらない番組なわけだし、嫌なら私のように自分が見るのを辞めればいいのだ。


  大体こういう事(降板させるようにしてる)を熱心にしてる奴に限って普段この番組を見てない奴だったりするんだよ。今はこの番組を見ていないけど以前は見ていた私からすれば今回の長谷川氏の暴言も、「長谷川豊ってこういう人だよなー(ブログでは過激で強気な発言をしてしまうブログ弁慶)」という程度だ。つまり、今まで番組を見続けていたファンならば、今更長谷川豊のこの発言で激高しないんじゃないか。ブログで暴言を吐いた事が問題なら、ブログを禁止にすればいい。一切ブログ禁止。まだそっちの方が腑に落ちる。


  自分と同じ主張が遮られた場合はヴォルテールの発言を引用してみせて、「私はあなたの意見には反対だ。だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る。」などと言う人が、今回は「こんな発言をする奴がテレビに出ているなんて許せん!」と普段は見てもいない番組に口を出し降板を要求したり、降板を要求している人の意見を取り上げて賛同したりする。同じく降板になった岡本夏生西原理恵子などのように番組内で失態や失言をおかしたわけでもないのに。(繰り返しますが、私は長谷川豊氏を支持していません。むしろその逆です。※参照http://d.hatena.ne.jp/sono_toki-doki/20150330#p1


  自分の気に入らない意見を言う人間は叩いて消す、では何も変わらない。どうせ要求するのなら降板ではなく検証番組を作らせて、長谷川氏のブログの反響や実態などを徹底的に取り上げればいい。