NHKスペシャル アンコール放送 激流中国 病人大行列 〜13億人の

NHKスペシャル アンコール放送 激流中国 病人大行列 〜13億人の医療〜

こんなふうになっては、とてもではないけれど安心して生活が出来ないと思う。
地域医療と皆保険が破綻すれば、この中国の医療状況を他国のことと見ていられなくなる。子供に手術を受けさせるために破産してしまうようなことはとてもではないけれど、困るのだ。
そして、医療が一部の富裕層のためのものになっていく。全ての人達が富裕層になれないのだ、一人が富裕層になるためにはたくさんの貧困者がいなければならない、言い換えれば、たくさんの貧困者が一人の富裕層を下から支えているわけだ。つまり、経済の原則から見ても、全ての人達が富裕層になれない以上、少なくとも、国と富裕層は、貧困層の医療に対してより尽力すべきだ。
金持ちになるぞと努力しても、才覚を働かせても、全ての人が富裕層になることが出来るわけではなく、ほんの一部の人間しか富裕層になれないわけで、それはあなたでない可能性の方が遙かに高いということを忘れてはならない。
つまり、医療は貧困層のためにあらなければならない。
この視点に立ったとき、国は何をなすべきかを考えなければならないと思う。

つまり、地域医療と皆保険をなんとしても守るということだ。
医療費が上がらないようにするには、病気が酷くなる前に、つまり軽い内に治療するべきだ。中国の例でも、とことん状態が悪くなるまで病院には行けないという、それは医療費の高騰を意味する。
そうしないためには、地域という比較的小さな単位において、病気を軽い段階で見つけることと、病気にならないよう予防すること、それが大事であり、同時にそれは、患者や潜在的予備患者である私たちの、医療に対しての認識を、より積極的なものと変えることが必要だ。

そして、皆保険を守るためには、民間の医療保険を抑制することが必要だと思う。
つまり、保険を守るには医療費を抑えること、これは診療報酬を抑えるのではなく、症状が重くならないうちに治療することで抑え、そして、国民が民間の医療保険へ保険料を支払うべく用意する保険料というお金を、透明性を確立した上で、皆保険の保険料へ導くよう考える必要があると思う。
つまり、命をお金で換算するのはおかしいのではないかという、基本的姿勢をもう一度しっかり捉え直さなければならないのではということだ。
今回のNHKスペシャルを見て以上のことを考えた。

10年前の新聞 児童虐待に対応のため

児童虐待増で相談所を強化 京都新聞 1999.8.25

捜し物のため、棚をひっくり返していたのですが、その時に出てきた新聞。
10年前の新聞です。


厚生省が児童虐待に対応するため、相談所に補助員を配置するという記事でした。
10年経って、いまどうなのか。児童虐待はなくなったか。
それとも、こういう処置を為したからこそ、なんとか、いまの状態に収まっていますというべきか。