それさえもたぶん退屈な日々。

ぼんやりしてて自動移行されました

マテリアルゴーズト(葵せきな)

自殺志願*1の少年が、幽体物質化の能力を手に入れてうっかりしにかけるけど一応*2死にたくないと思う話。


うーん。
主人公の指向性については知っていて読んだのだけど、「死にたい」というより「消えたい」願望であり積極的に死ぬ意思がほぼゼロ。
なんていうかこういう虚無感というか厭世感みたいなので(一人称で)しゃべり倒すっていうとどうしても『戯言シリーズ』(西尾維新)のいーちゃんを思い出すのだけれど*3、彼までの投げやり感も無く、語りが面白いわけでも無く、文章の語り口そのものが読んでてかなりつらかった。
あと、ユウはともかく女の子が苦手といいながら、主人公以外男が出てこない仕様なのがなんだかなあ……。
それがハーレム仕様だといわれればそれまでだけど、不必要に排除されているのがなんともいえない。


鈴音も回想では男のように書かれてるけど普通に女の子だったので結構がっかりした。『バカとテストと召還獣』(井上堅ニ)の秀吉*4みたいな正体だったら別だけどそんなの今更無いだろうし。
力量そこそこの能力者というのはわりと真新しかったかも? だた、巫女って……御祓いってとくに役目じゃなかったような……?*5


で。
話の筋はそう複雑なものではないのでそれに対する感想は無いのだけど、キャラクターがことごとく私の好みじゃなかったので結構つらかった。しかもほとんど出てきていない妹も好きになれそうも無いので、この先転校生とかなにか画期的なキャラがいないとほんと好きなキャラクターがいないまま終わる予感しかない*6
続きも特に気にならないのだけど、なんか三巻まではという意見を聞いたにもかかわらず全五冊なのにそんな中途半端なと思ってしまい、とりあえず全冊今うちにあるので*7、がんばれるとこまでがんばって読もうかと。
がんばれなかったら(ry*8

*1:うっかり「マインドレンデル」とナチュラルに読んでいた事にあとで気づいた……。双識兄さん……。

*2:一瞬だけだったから。

*3:マインドレンデルからじゃなくて単独で。双識さんは好きだけど。

*4:学校一の美少女扱いされている男の子。普段から女装。

*5:細かい事言い出したら切りが無いのでわかりやすいくくりとしてはいいのかもしれないけど。しかし『悪霊シリーズ』(小野不由美)の綾子が言っていた定義が一番しっくり来るんだよな、個人的に。詳しく書くと綾子に関するネタバレなのでおこぶ様編参照ってことで。

*6:一人でも好みがいればだいぶ違うんだけど。

*7:節制はどこへ……?

*8:昨日の日記参照。