『みみずのたはこと』(岩波文庫)読了

みみずのたはこと 上 (岩波文庫 緑 15-5)

みみずのたはこと 上 (岩波文庫 緑 15-5)

みみずのたはこと 下 改版 (岩波文庫 緑 15-6)

みみずのたはこと 下 改版 (岩波文庫 緑 15-6)

やっと読み終わりました。農家の四季をおっかけるくだりは面白く、
その後の、どんどん人が死んでくくだりは陰鬱になり、
最後はどんどん流して終わりました。

昔の世田谷の農村はこんなだったし、昔の人はよく歩いたんですね。
草むしりはほんとに大変だし、昔は十二月でも稲刈りまだやってたんですね。
美的百姓とか、莫連とか、今と違う舌鼓みの意味とか、莞爾莞爾と書いてにこにこと読むとか、
面白かった。この本、大正時代に百刷以上版を重ねてますけど、
当時読み書き習った農村青年が農村のゴシップ読んであと投げてたんじゃないかな。
そういう意味で、戦後読まれなくなったこの本も、
今の家庭菜園ブームで退職後農業やってる人にオオウケすると思いました。
あと農業NPOとか農業会社で現代の小作やってる若者にも読んでほしい。