悲しいことなので書くのためらったんだけどやっぱり書かずにわいられない。


4月10日にタマモクロス腸捻転で無くなったそうです。
母のグリーンシャトーも腸捻転だったような気がするけど因縁なのかな。
一番好きな馬だったのでやっぱり悲しいです。
あの地を這うような走りが今でも目にやきついてます。


鳴尾記念で初めてタマモクロスのレースを見て衝撃を受けてからは、レースの度に鳥肌立てたり泣いたりしてた気がする。
軽く現役時代を振り返ってみる。


鳴尾記念
ちょうど南井騎手を応援し始めたときで注目はしてたんだけど、まさかいきなりの強敵あいてでは勝てるわけないと思ってた。
ところが想像以上の強さ。
走る姿にも一目ぼれして応援せずにはいられなくなった。


このあとの有馬記念には出走せず。
「出れば絶対に勝てるのに」って友人に言いまくってたのを思い出す。


スポニチ金杯
このレースはオンタイムで見れなくて、ラジオ実況を録音しておいたのを夜に聴いたんだけどものすごく興奮した。
実況の濱野圭司氏の
「内からタマモクロス!、内から今日もタマモクロス!!」
このフレーズは15年経っても耳に残ってる。


阪神大賞典
ゴール前で前が塞がり、金杯に続いて大ピンチに陥ったときには本気で負けたと思った。
ゴール前も届かなかったと思って府中のモニターを見ててしゃがみこんだ。
1着同着だってわかったときにはほんとにほっとした。


天皇賞(春)
これでついにG1ホースの仲間入り。
ここでも濱野氏のタマモクロスへの思い入れたっぷりの実況が印象深い。
このときは府中のターフビジョンを雨に濡れながら見てたんだけどうれしくてちょっと泣いてた。


宝塚記念
ファン投票は1位だったけど実際の1番人気はニッポ―テイオー。
世間は応援はするけど勝つのはニッポ―だろうという見方が多かった気がする。
でもここは一番安心して見られた。
期待どおりの快勝で、これで古馬の頂点に。
でも1歳下のオグリキャップがすでにすぐ後を追ってきてる。


天皇賞(秋)
レースのほんの一月ほど前に南井騎手が落馬して骨折という報道がされたのだが、あとで骨折してなかったことがわかり一安心。
そして春から待ちわびたオグリキャップとの頂上決戦。
タマモクロス7連勝vsオグリキャップ14連勝。
なかなかこんな場面には出会えないと思う。
レースはタマモクロスの先行策が意外だったらしく、場内がざわついたけど私としてはこれでも大丈夫と思いながら見ていた。
最後はやはりオグリとの一騎打ちになり、追ってきたオグリが苦しくなってヨレたところがゴール。


ジャパンカップ
4コーナーを回って先頭に立ったところでは勝ったと思ったんだけど、結果的に仕掛けが早くてペイザバトラーに敗れる。
マッキャロンの上手さにやられた印象。
ゴール前で一旦離されかけたタマモクロスが差し返そうとしたのには泣いてしまった。
この日はショック大きかったな。


有馬記念
引退レース。
ジャパンカップのあと状態が良くないという情報が流れたけどやっぱり万全ではなかったんだろう。
スタート後ダッシュがつかず最後方からの競馬。
3コーナーから大外を捲くってでるという大胆な競馬もオグリキャップだけは捉えることはできず。


京都競馬場で翌年の1月に行われた引退式には当然行って来た。
当時16歳の初遠征・・・。
南井騎手がタマモクロスの馬上で泣いてたな。
私も泣いてたけど。


引退から14年経つけど私のなかでタマモクロスを超えるほど好きになる馬は現れないな。


タマモクロスはあまり見栄えがしなくて(いつも状態がいまひとつだったせいもあるんだろうけど)、根性で歯を食いしばって走ってたような印象がある。
生産者の錦野氏が言っていた
「あの子は心だけで走っている」
という言葉が忘れられない。


某所の掲示板で思い出を語ってる人たちがいて、読んでたらまた泣きそうになった。
皆が忘れないことが供養になるんだろうな。


謹んでご冥福をお祈りします。