地雷を無くしたい

戦争が終わったとしても、地雷で被害に遭う人がいます。
だからすべての地雷を撤去しなければ、みんなが笑って暮らせる日はやってこない。

そう思いながら、先日、「地雷」「廃絶」というキーワードでネット検索してみると、
「地雷廃絶日本キャンペーン」(JCBL)という団体のホームページが出てきました。
http://www.jcbl-ngo.org/

そのなかで、名古屋で講演会があることを知り、本日参加してきました。

講演されたのは、お二人。
 ①清水俊弘さん(日本国際ボランティアセンター(JVC))
 ②北川泰弘さん(JCBL代表理事

こうした活動については、私は知識ゼロの状態だったので
一つ一つのお話が刺激的でした。
以下、特に印象に残った内容を書きます。


①清水さん
アフガニスタンで医療などの人道支援をされている。
・現地では、トヨタランドクルーザー(防弾装備付)の車両を使うかどうか検討するが、使わないことにしたそうです。
→重装備の車両を使用すると、人道支援の立場という中立性が保てなくなるおそれがあるから。
アフガニスタンでは、カルテを書く習慣が無い。
→最近では、ファミリーブックという家族単位で記録するシステムを導入
・現地では、治安維持支援部隊としてISAFという名の部隊が活動
・さらに、軍人が人道支援をするというPRTという部隊も活動中
→健康診断という名目で、武装した兵士が家の中に入ってきて、網膜のデータを収集していた。(恐ろしいです)
→このようなPRTの活動によって、純粋に中立の立場で人道支援をしているNGOなどの中立性が奪われてしまう。
→実際に、国境なき医師団のスタッフが殺害される事件が過去に発生している。
・日本政府の考える支援の目玉事業は、「首都カブールの都市の拡大」
→しかし、地方でのNGOの活動が狭められるおそれあり。
・<今後の課題>
1.タリバン武装勢力との対話
2.日本は、調停役をすべき
3.地域格差の是正(インフラ整備など)

●清水さんのお話を聞いて「とにかく課題が多いなあ。」という感想を持ちました。
清水さんには、これまでにいろんな苦労があったとは思いますが、全く愚痴っぽく話をすることなく、力強く堂々と話をされていました。希望に満ちた素敵な人です。


②北川さん
オタワ条約』は→対人地雷禁止 オスロ条約』は→クラスター爆弾禁止を定めたもの
→混同しやすい点をていねいにわかりやすく説明いただきました。
→これらの条約に入っていない国でも、こうした兵器を使わないようになったという点では、とても意義のある条約といえる。
クラスター爆弾問題に関するHRV(ヒューマン・ライツ・ウォッチ)の報告書を解説いただきました。
 ・クラスター爆弾第一次世界大戦から使われている。
 ・ベトナム戦争中に投下された量は、ベトナムよりもラオスの方が多い。
 ・非人道的だ。という批判をかわすために、不発率を下げる開発に力を入れた国もあった。
 ・クラスター爆弾の使用を制限する動きは、1974年に始まったが、軍部の反対で失敗。
 ・1980年に『特定通常兵器使用禁止制限条約』が採択された。
 ・しかし、これは全会一致方式だから、反対国がいると話が進まない。
 ・そこで、ノルウェーが中心となって→『オスロ条約』に至る。
 ・この条約の第5条は、犠牲者援助が定められており画期的である。

●前半の清水さんとは対照的に、ゆっくり話をされました。
とても理論的に話をされるので、知識ゼロの私でもしっかりと理解できました。
もっともっと北川さんのお話を聞きたいと思いました。


◆全体の感想
・自分の知らない所で、いろんな人が平和の実現に向けて活動されていることを知りました。
・名古屋で、こんなに内容の濃い話が聞けてとても嬉しく思います。
・本日の講演で聞いた内容については、自分の聞き間違いや勘違いの部分もあるかもしれないので、本で調べるなどして確認したい。