『バグダット・カフェ』(1987年西ドイツ)監督/パーシー・アドロン

syoka2005-05-02



砂漠の真ん中にある,埃まみれのひなびたモーテル兼カフェ『バグダッド・カフェ』。女店主の黒人女ブレンダは,ろくでなしの亭主と,わがままな子供たちに振り回され,イライラと腹立たしいばかりの毎日を送っていた。憂鬱顔の従業員に,変わり者の滞在客たち。砂ぼこりのほかは何もない,つまらない風景。そんなある日,旅行者らしい太ったドイツ女・ジャスミンがこの店に現れて・・・

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『海を飛ぶ夢』(2004年スペイン)監督/アレハンドロ・アメナーバル

syoka2005-05-01



この作品は,実話を基にしたものらしい。主人公は海での事故で,四肢麻痺で26年間ベッドに寝たきりの男。彼は,自分の尊厳を失わないため,あるいは自由を取り戻すために,「尊厳死」を強く望む。彼を支える,家族や友人達の,苦悩や葛藤。彼が出会った2人の女性と彼女達の生き方。そして,彼の最終的な選択を真正面から描いて,映画は終わる。

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『マカロニ』(1985年イタリア)監督/エットレ・スコーラ

syoka2005-04-25



若い頃,アメリカ兵士としてイタリアに駐在していた男(ジャック・レモン)が,晩年になって商用でナポリを訪れた。彼はかつて恋人だった女性の家を訪れるが,奇妙なコトに,村中で彼のコトを知らない者はなく,女性の夫からも子供たちからも,英雄扱いをされ,大変な歓迎を受ける。それはその女性の兄(マルチェロ・マストロヤンニ)が,男から捨てられた妹のために,そうと悟られないよう長年にわたって代筆し,送りつづけた恋文のせいであった。その手紙には,彼女への愛の言葉とともに,世界中を旅して回る男の,架空の英雄話ばかりが書き連ねられていた・・・

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『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』2004/6/20 大阪追加公演(梅田ドラマシティ)

syoka2005-04-21



三上博史主演のロック・ミュージカル。東京のパルコ劇場から始まったツアーだが,各地での前売りチケットはすべて完売。急遽,追加公演が決定した。会場は超満員で通路にも補助席が出ており,熱気に溢れている。ネットオークションで28,000円(定価は8,500円)で手に入れた今日の座席は,10列目のど真ん中。舞台にセッティングされたスタンドマイクが,真ん前にある。あそこでミカミ(三上博史)が歌うのか,と思っただけで,たまらない嬉しさがこみあげる。

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『上機嫌の作法』斎藤 孝☆角川書店

syoka2005-04-19



不機嫌はなにも生産しない。人の機嫌は気分に左右されるものであるが,著者は「上機嫌」を技化(わざか)してコントロールするコトができる。その実践的な方法にまで言及した本。

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『富士日記(上中下巻)』武田百合子☆中公文庫

syoka2005-04-13



作家の武田泰淳夫人である百合子さんが,ご主人と愛犬ポコと共に富士山にある別荘で過ごした日々を綴ったもの。なんというコトもない日常が,百合子さんの溢れるような感受性で淡々と書きつけられてゆく。

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『マルコヴィッチの穴』(1999年アメリカ)監督/スパイク・ジョーンズ

syoka2005-04-12



途方もなく奇想天外でシュールで摩訶不思議な映画。


ある場所に不思議な穴を発見した,冴えない男の物語。その穴は,なんというコトか俳優「ジョン・マルコヴィッチ」の脳に通じていて,その穴に入れば,いつでもマルコヴィッチの中へ入るコトができる,のだ。

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