企画参加 「今期終了アニメ(9月終了作品)の評価をしてみないかい?14」
こちらの企画に参加させていただきました。
締切最終日ということで、駆け込みで申し訳ないなぁと思いつつ。間に合っていなくても、それはそれで。
ちょうど今日12月30日は視聴アニメもすべて休止なので、日付埋め的にもいいかな、と。
本来、アニメに点数をつけて評価するのはあまり好きじゃないんですが、放映終了から三ヶ月過ぎて、ある程度冷静に振り返るには良い機会かもしれないし、お祭り的にやってみようと思います。
あくまでも「評価」ということで、個人的な好悪の感情はあまり出さないように心がけつつ。
評価項目は、個々の作品の採点は全話視聴した作品のみ(点数をつけて評価するには、これは最低限守るべき前提条件だと思う)。
ベスト賞については一応途中で視聴を取りやめた作品も考慮に入れる(OP・EDは見ている作品も多いし、声優さんの活躍度についても判定材料にすべきかなあと)感じで。
ま、あんまり気負わず、気楽に。
対象作品で、完走は9本。
TIGER&BUNNY
ストーリー 4
キャラクター性 5
画 3
演出 5
音楽 5
総合的な評価 5
プレイスメントという企画と丁寧で贅沢な描写を行った序盤の掴みは最高。そこで個々のキャラクターの魅力を際立たせ、終盤まで持っていったのが上手かった。
2クールの展開は賛否両論ですが、ドラマ性と台詞のやりとりに着目すれば充分鑑賞に耐えうる出来。逆に言えばストーリーの整合性に不満が残ったのも確かだけれど、最終回の爽やかさで帳消しにしたのが、やっぱり力技。でも、力技には「力」が必要で、この作品には、それが確かにあった。
STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)
ストーリー 5
キャラクター性 4
画 4
演出 5
音楽 4
総合的な評価 5
ストーリーの素晴らしさは原作に拠るものだけれど、アニメはアニメとして評価すべきと思うので、差し引くことはせずに高得点を。
とにかく原作が強力なだけに、その魅力を如何にアニメという媒体に落としこめるかという課題を、真っ向から受け止めてアニメならではの演出で作り上げたスタッフの心意気に拍手。反面、オサレ風味が前面に出たことにより、キャラクターの魅力はかなり薄まってしまい、キャラ萌え的には若干物足りないように思うけれど、全体のバランス取りに優れていたので、まあ良いのかな、と。
傑作とは呼びにくいけれど、秀作、良作、佳作と呼ぶに異存なし。そんな印象。
青の祓魔師
ストーリー 3
キャラクター性 4
画 5
演出 4
音楽 3
総合的な評価 3
原作に忠実だった序盤の出来は、岡村天斎のカラーとの科学反応もあって、ところにより原作を凌駕する部分も多々あったのではないかと思う。中盤のオリジナルエピソード、終盤の独自展開には、賛否両論どころか否否否否否……といった感じになってしまった気配。
個人的に、アニメならではの決着をつけるのは嫌いじゃないので、それはまあ良いんですが、ストーリー自体が破綻していってしまったのと、せっかくの魅力的なサブキャラクターが生かしきれておらず、勿体なかったなあと。特筆すべきは作画で、時々不意打ちで見せ場、魅せ場があり、楽しませてもらいました。
神様のメモ帳
ストーリー 1
キャラクター性 4
画 4
演出 3
音楽 5
総合的な評価 2
ライトノベルをアニメ化する際に原作の時系列をいじくりまわす悪習は、いい加減やめたほうが良いと思う。おかげでキャラクター同士の関係性に齟齬が生じており、徹頭徹尾その違和感に邪魔をされて、作品に感情移入することが難しかったのが残念。
絵は(岸田メル絵再現度はともかくとして)綺麗に整っており、OPやアイキャッチの雰囲気、音楽等は気に入りでした。キャラクターも男女とも魅力的な素材で、もっと楽しめる作品となるポテンシャルは秘めていたと思うだけに、ストーリーの破綻が本当に残念。
うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%
ストーリー 3
キャラクター性 5
画 5
演出 4
音楽 5
総合的な評価 5
とにかく第1話のOP(その後のED)に尽きる。これも掴みでドギューンと持っていった作品でした。超演出のネタっぷりも楽しく、毎回のキャラソン挿入もお約束のわくわく感があり(なんというか変身バンクや合体バンクを待つような期待感があった……)、原作ゲームをプレイした人に全方位的な満足を与える全員同列エンドもお祭り感たっぷり。笑いつつツッコミ入れつつ、楽しんで見た者勝ち、な作品でありました。作画の超絶美麗っぷり、安定っぷりも凄かった。
元来、女性は美しいものが好きなんですから。女性向け作品はすべからく作画を超美麗に仕上げるべきなんですよ。そういう意味で、制作側は、とてもよく「わかっていた」のだと思います。
セイクリッドセブン
ストーリー 3
キャラクター性 4
画 4
演出 3
音楽 4
総合的な評価 4
とてもとても勿体無かった作品でした。秘めたポテンシャルは高かったと思うのですが、ストーリーの構築がどう見てもおかしい。2クールの予定が短縮されたという噂には、真実味がある……。キャラクターは魅力的でしたが、生かしきれなかったサブキャラが多すぎで、ほんと勿体無い。けれど、どこか愛敬のある、愛すべき作品でもありました。
夏目友人帳 参
ストーリー 3
キャラクター性 4
画 5
演出 5
音楽 5
総合的な評価 4
高値安定。としか言いようがない、安定の出来。原作の持つ空気感を上手にアニメに落としこんで、見ていて本当に安心できる。時おり紛れ込む妖の怖さも、良いアクセント。
ただ、「敵」のような存在が出てきたあたりは、果たしてこの作品に必要なんだろうかと思ってしまったけれど、緩急をつけるにはそれも有りなのかな。四期も楽しませてもらいますです。
うさぎドロップ
ストーリー 4
キャラクター性 4
画 4
演出 5
音楽 4
総合的な評価 4
りんの可愛さを愛で、大吉の男らしさを応援する作品でありました。現実に沿った世界で展開する作品において、この二点についてはファンタジーの域だったのが、フィクションとしては素晴らしい。かわりに(?)サブキャラの事情、心情については、やけにせちがらいもの、痛いものが目立ったりもしましたが。
BLOOD C
ストーリー 0
キャラクター性 1
画 3
演出 0
音楽 3
総合的な評価 1
これほどカタルシスの無い、むしろ馬鹿にされた気しかしない仕掛けの物語が、かつてあっただろうか。
こういうトリックは、たとえば小説なら、本1冊、3時間程度で辿り着くけれど、三ヶ月かけて見せられても、不当に長いあいだ騙された感しか有りませんでした。
何を楽しめば良いのか分からない。何を楽しませたいのか分からない。映画にも予断が入ってしまって、絶対見に行ってやるもんか。と思ってしまった。
ベストキャラクター賞
鏑木・T・虎徹(「TIGER&BUNNY」)
個人的にもめろめろめためたにハマったキャラですが、アニメの常識である「十代少年少女を主人公にしないと売れない」を覆した貴重なキャラクターとして、贔屓目抜きにアニメ史に記憶されるべきキャラクターだと思うのです。
ベストOP賞
セイクリッドセブン(「stone cold」「輝跡 -kiseki-」)
作品くくりならセイクリに決まり。二曲とも素晴らしかった。ひとつに絞るなら、楽曲・映像合わせて僅差で「stone cold」かなあ。
ベストED賞
うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%(「マジLOVE1000%」)
これは変則的なのでちょっとずるい気がしますが、やっぱり9月終了作品でマジLOVE1000%を挙げずにはいられないだろう。という。
ベスト声優賞・男性
宮野真守(「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%」「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」)
おそらくシュタゲを挙げる人が多いと思うのですが、個人的にはうたプリのトキヤ&HAYATOの両極端演技にも注目して欲しいな、と。HAYATO様最高だよHAYATO様。
ベスト声優賞・女性
花澤香菜(「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」「青の祓魔師」)
おにゃのこいっぱい作品をあまり見ないせいか、個人的に印象に残った声優さんは少なかったのですが。全話視聴作品のうち2本でレギュラーであり、どちらの役も大好きだった花澤さんに一票であります。まゆしぃかわいいよまゆしぃ。しえみかわいいよしえみ。
ぬおー。気楽に、と思っていたのに、気がつけば2時間経過してるよ疲れた……でもなかなか面白かった。
終了直後よりも冷静に思い返せるのが良かったのかも。
また機会があれば参加してみたいな。