いぬやしき (佐藤信介) ★★★   【日・2018】

これ実は、相当凄いんじゃない?
VFXは間違いなく邦画最高峰だし、そんな事より何より、人が死ぬことの温度の無さよ。
かつてここまで、無差別に大量に、人が人を殺す映画があっただろうか。
佐藤健の最初の殺人は驚いたし、ヘリコプターのリポーターも普通の映画なら憲武が救うとこだろうと。
善の無力感と、悪の無道感はアッパレだなあと。


ただ、色々足りてないとも感じた。
憲武の家族をはじめキャラクターは、ステレオタイプすぎて全然リアリティーないし。
人間じゃなくなった2人は、映画の都合で能力の強弱変動が激しいし。


そして驚愕のエピローグ。
これは絶対ダメ!
生きていようが世を憚ろうが、世界は何もなかったように再始動しようが全然いいけど、佐藤健が救済されるのは無しだろ。
質も量も大天災レベルで殺しておいて、そんな生ぬるい繋がりを残させていいわけないだろ。絶対許さない(佐藤健ではなく監督を、だぞ)。
オマエこれが理解らない内は「ザ・ワールド・イズ・マイン」作るの絶対禁止な!