Apple/Steve Jobs評本の新作。アップルの取材を12年以上続けている著者による作品なので、非常に丁寧に取材を重ねた結果として創り上げられた作品であることがよくわかる仕上がり。
- 作者: リーアンダーケイニー,三木俊哉
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2008/10/23
- メディア: 単行本
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Appleの強みはなんといってもその拘りにあるといっていいだろう。Appleの強み、というよりもそれはSteveの強み、というべきか。それがユーザのニーズにヒットしない場合は悲惨なのだが、それがユーザのニーズに合致した場合の強さは他の追随を許さない圧倒的な輝きを放つ。
機能ではなくユーザ体験を重視するAppleのやり方はまさに「おもてなし」そのもの。いかにユーザに対して価値のある、満足感の高いおもてなしを提供するか。ハードウェア、ソフトウェア、デザイン、機能、それぞれを組み立てるのではなく、それらを完全に統合して1つのユーザ体験として提供することができるAppleの内側をかいま見せてくれる、Appleの人々という視線からApple、そしてSteve Jobsを描く、ただ何も考えずに読むだけで充分に面白い1冊。