(旧姓)タケルンバ卿日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2008-10-28

フィンランドの5年生がまとめた議論のルールが凄い

フィンランド恐るべしだなあ。トラックバックをいただいた記事の中に、こういう記述がありました。

フィンランドの小学5年生が自分たちで作ったという

議論における10のルールというものがあった。

フィンランドの5年生が作った議論のルール 負けまいとする心でしょう!

それがこれ。

図解 フィンランド・メソッド入門

図解 フィンランド・メソッド入門

  1. 他人の発言をさえぎらない
  2. 話すときは、だらだらとしゃべらない
  3. 話すときに、怒ったり泣いたりしない
  4. わからないことがあったら、すぐに質問する
  5. 話を聞くときは、話している人の目を見る
  6. 話を聞くときは、他のことをしない
  7. 最後まで、きちんと話を聞く
  8. 議論が台無しになるようなことを言わない
  9. どのような意見であっても、間違いと決めつけない
  10. 議論が終わったら、議論の内容の話はしない
図解 フィンランド・メソッド入門 - はてなキーワード

会社での会議とか、ブレインストーミングでのルールにそのまま使える。

他人の発言をさえぎらない

基本的に発言の中には結論があって、それに至る前提とか理由とかデータなどがその前に来ることが多いわけだけど、結論を最初に持ってこない限りは、結論は大抵最後に来るので、話は最後まで聞かないとわからない。なので、話をさえぎると、結論まで話が行かないので、結論を言い切るまでは言わせてあげるべき。

日本語の場合は特にそうだよね。最後まで聞かないと述語の全貌がつかめない。主語が来て、その後に「どこで」とかが延々と続くけど、最後の「何をした」が来ない限り、よくわからんもんな。日本では尚更重要なことかもしれん。

話すときは、だらだらとしゃべらない

経験上、2分が目安かな。ひとつの主張を言うときには2分あれば言える。2分で言えない時は主張がまとまってない時で、余計な話が混じっている。回答が回答になっていない。あるいは質問が質問になっていない。そういうケースが見受けられますよ。質問しているヤツが、気がつくと延々自説開陳とかね。あれ?質問してたんじゃなかったの?

2分でまとめるように心がけると、話がテンポアップする。2分で結論が言えるといい。

話すときに、怒ったり泣いたりしない

議論に感情は不要。特に喜怒哀楽の「怒」「哀」は必要ない。議論は客観的な論理や証拠に基づいた主張によって構成されるべきで、それ以外は無用。それぞれが行った主張の良し悪しは、感情を排して決められるべき。

ま、「喜」「楽」はあってもいいけどね。その方が発言しやすい雰囲気になるし、議論が前向きになるから。議論の場なので、議論しやすい環境は大事ですからね。そういう意味でも「怒」「哀」はいらんな。心が荒む。

わからないことがあったら、すぐに質問する

大抵の議論の目的は、議論すること自体が目的じゃなくて、議論によって何かを得ようとすることが目的のはず。であるならば、わからないことをわからないままで終わらすのはもったいない。その場でクリアすべき。「ググレカス」というケースもあるけども、あえて初歩的なところから話して得ることもある。「ググレカス」的な疑問をナメちゃいけない。みんながみんなわかったような気になっていることって、意外とあるものだしね。理解することが目的の場なら、当然聞くべき。

話を聞くときは、話している人の目を見る

集中の問題だよね。話している人を見た方が、話に集中できる。また、話をきちんと聞くから、それに対応できることもあるわけで。

議論というと、どうしても話すテクニックが強調されるけど、実は聞くテクニックが重要でして。質問された場合には、質問のポイントがわからないと答えられない。聞かれたことと、答えがマッチしていないことって意外とある。「このリンゴはおいしい?」と聞かれて、「安いよ!」じゃ答えになってないわけだし。味を聞かれて価格を答えてもしょうがない。

そういう聞くテクニックとしての教訓ですな。「他人の発言をさえぎらない」もそうだけど。

話を聞くときは、他のことをしない

これだけは反対。メモをとるべき。但しあくまでもメモポイントを書く。主張・論理・証拠、この3つを書くといい。このクセをつけると話の要点の理解が進むし、自分が話すときの勘所もわかる。

慣れない時はポイントとなる単語だけでもいい。それだけでも大まかな理解はできる。くれぐれも全文書き写しなんて不毛なことはしないようにね。そういうのはICレコーダーとかの仕事であって、現場でやることじゃねえぞ。

最後まで、きちんと話を聞く

1番目と7番目は違いがよくわからなかったりするけれど

彼らなりのこだわりがあるのかもしれない。

フィンランドの5年生が作った議論のルール 負けまいとする心でしょう!

「他人の発言をさえぎらない」との違いが一見わからないけど、オレが解釈するに、「話を聞いてから考えましょう」という聞く姿勢についての項目だと思う。話の途中で、自分で勝手解釈しない。相手の主張を先読みしない。斟酌しない。言い切ってから考える。自分の主張を相手の発言に乗せず、純粋に相手の主張として受け取る。そういう趣旨ではないかと。

途中で変に解釈しちゃうと、その後に続く発言部分を恣意的に受け取ることがありますのでね。そういう戒めと思われ。

議論が台無しになるようなことを言わない

「で、これって意味あんの?」みたいな心ないことを言うヤツがいるんだよなあ。ま、確かに不毛会議は多々あるんだけど。でも、ムダに見える議論を如何に有益にするかってのは、議論後の話でありまして。議論中にそれを疑っちゃならんのよ。そこは前向きでないと。

どのような意見であっても、間違いと決めつけない

これは「議論が台無しになるようなことを言わない」と同じく、特にブレストで気をつけたいことなんだけど、基本的に実現可能性について触れるのは後でいいんです。実現可能性には触れず、とりあえずアイディア出しだけで十分なんです。できる前提で話さないと、前向きな議論が出てこない。あれもダメ、これもダメだと、誰も話せなくなってしまう。

間違いとわかっても、それを可能にするには?という視点は欲しい。そういう抜け道から新たな発想が得られることはありますからね。

議論が終わったら、議論の内容の話はしない

議論が終わったらノーサイド。これにて終了。おしまい

……という意味じゃないんだな。そう解釈しがちなんだけど、オレの解釈は違う。議論の場で出し切りましょうということだと思うんだな。議論が終わったら、その議論の内容を再討議しなくても済むようにしようと。そういうことだと思う。

「あのときああ言えばよかった」「こう言えばよかった」「言いたいことが言えなかった」

こういうことをよしましょうと。質問があれば質問をすべきだし、アイディアがあれば遠慮なく出せばいい。それを議論の場で出し切りましょう。後でdisる展開だけは避けましょう。陰口なんてもってのほかとそういうことだと思うんだよね。

かしこのまとめを5年生でやるとは。なかなかスゲエな、フィンランド子どもは。わしゃ大学時代でもここまでわかっとらんかった。社会人になって……そうねえ、25歳過ぎてやっとわかってきたくらいかなあ。全然わかっとりませんでした。

恐るべしフィンランド。是非日本の議論が苦手なオッサンとかにも教えてやって頂戴な。

関連過去記事

追記(2008/10/28 4:40)

早速トラックバックをいただいたので、オレも高速で反応。

はっきり言って他人の話はたいてい想像が付きます。特にディベートだと、そのテーマの中で出てくる意見はたいてい想像付く。冒頭の部分だけ聴いたら、後は聴く必要ない。

はてなダイアリー

その通りです。想像はできます。が、あえて想像をしないというところがミソ。想像したりして、先入観を持たないということなんです。結論まできちんと聞いて、どういう論旨か判断しましょうと。そういうこと。

発言をストレートに受け止めようという趣旨。聞く側が勝手解釈しないということでもあるでしょうね。相手の発言に、発言以上の意味合いを斟酌しないことも大事ですよ。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20081028/p1