幸せの手の大きさと握力の話
モテではないので、あんまり恋愛論を語るような立場じゃないんだけど、ちょっと書く。
「重い・軽い」の話。
自分の恋愛観とか結婚観はここに書いた通り。
ついで言えば、相手を見つけるということと、相手をつなぎとめるというのは別なものだと思ったりしています。幸せの手の大きさと、握力の違い。
結婚ネタで他人を揶揄すると誰も幸せにならない気がする - (旧姓)タケルンバ卿日記
見た目がいい人はモテやすい。なので相手を見つけやすい。手が大きいからものをつかみやすい。
一方、いざ結婚して幸せであり続ける能力というのは別で、いくら手が大きくても、握り続けていなげれば幸せはこぼれ落ちてしまう。
いくら結婚する前までが良い人間でも、結婚した後がいいかどうかは別物。
手をイメージしている。
「モテる人」とは手が大きい人のことで、手が大きいからいろんなものがつかめる。
「モテない人」とか手が小さい人のことで、手が小さいからものをつかみづらい。
手の大きさは相手のつかみやすさということで、イコール「モテ」であるし、恋愛相手を見つけやすいという能力。
そして能力ではあるが、実際の手の如く身体的で、ある程度以上は本人にもどうにもならない。手を人工的に大きくする方法はないもんな。仕方ない。仕方ないが、自分より手が大きい人はうらやましいよね。いろんなものつかめるもんね。自分がつかめないものもつかめるだろうし。
しかしながら、一度つかんだ相手をつなぎとめる能力というのは別で、こちらは握力。幸せの持久力というのかな。幸せを握り続ける能力というのか。
「幸せが続く人」とは握力が強い人のことで、握る力が強いから、ずっと握っていられる。
「幸せが続かない人」とは握力が弱い人のことで、握る力が弱いから、あるときふっと手を放してしまう。
見た目かっこよく、どう考えてもモテる人の恋愛が長続きしなかったりするのは、手が大きくても握る力がないので、すぐこぼれ落ちてしまうから。見た目それほどでも、一度付き合いだすと長続きする人がいるのは、手は小さくても握る力は強いので、ものを握ったら手放すことがないから。そのような違いがあるように感じる。
でもって重い・軽いの話。握る側にとっては握力の消費量に関する話だと思う。
重いものを握っていると疲れる。軽いものだと疲れない。相手をつなぎとめる持久力に差が出るということだと思う。
ずっと重いものを握っていれば、手が疲れてくるので休みたくなる。その休憩のタイミングが相手にとって握っていて欲しいときだった場合、この不幸なタイミングの不一致によっては、幸せがぽろりとこぼれ落ちてしまうことがある。これは運不運にも左右されるが、基本的には握力で決まる話。
逆に握られる側にとっての話。握られる側にとってはガッチリ握っていて欲しい。「握られている」という実感が欲しかったりする。握る側にとって重いことはわかっている。でも、握られていたいし、握られている感が欲しい。
その場合に、自らを重くしてしまう。軽いものより重いものであるほうが握り甲斐がある。重いとわかっていれば掌中深く握る。軽ければ時に手抜きをして指先だけでつまむかもしれない。手の中でごろごろと転がして遊ぶかもしれない。不安であるときにこそ、その不安を解消してもらうために、より強く握ってもらうために自分を重くしてしまう。
実際のところは、重くすればするほど握りづらいし、握られる時間は減る可能性がある。軽いほうがいろいろと得であることも多いのだけれど、「もっとしっかり握って欲しい」という思いが結果的にマイナス方向に作用しかねない「自分を重くする」になってしまう。
しかも大抵の場合において、「もっと」と思う際は、相手に余裕がないことが多い。
仕事が忙しい。家族の問題で。肉体的、精神的にきつい。だからこそ握る力が弱くなって、握られる側はその弱い力に不安を感じる。もっと強く握って欲しいと思う。
しかし余裕がないから強く握れなくなっているわけで、そのときに必要なのは、「握るものをもっと重くする」じゃないんだよね。「握るのを休ませてあげる」とか「握るものを軽くしてあげる」が正解なんだけど、今、不安なあまり、長い目で見て破綻する方向性を選んでしまう。休んだ後に握って欲しいんじゃなくて、今握って欲しいんだよね。先じゃなくて、今がいいんだよね。いまじゃなきゃダメなんだよね、きっと。
「好きだから"重い女"になってしまう」ってのは、「もっと握られたい」という願望であり、不安の裏返し。その不安を解消して、解消された不安分が軽くなっていくと、長続きする関係になっていくんじゃないかなあ。おもりをひとつひとつ外してくれるパートナーに出会えるといい。
あ、ちなみにこれは男女関係ない話。「重い男」だっているよね。束縛する男とか。「握る」と「縛る」の違いで同じこと。主に握るのが男女どっち？ という差はあれど、男だろうが女だろうが、重い人は重いし、軽い人は軽い。
自分の握力にあった重さの人。
自分の重さにあった握力の人。
同時に、少しずつでも不安というおもしを外してくれる人。
こういう人に出会えると幸せになれると思うよ。
ではこんなところで。
