アフリカのチワラと仮面


チワラ・ChiWaraと呼ばれるマリ共和国・バンバラ族の頭上面。
アンテローブ(玲羊・カモシカに似た牛)で、神話に出てくる農耕を教えた聖霊を象徴している。
豊作祈願の祭礼時に、頭上にかぶり踊る。これは雌で背に子供をのせているが、
この動物は、背に子供を乗せるなんて、ありえないのが素晴らしい。
全体に三角の形や文様が多用された造形とともに、魅了されている立体。

壁の仮面は、猿と思いきや、鳥の聖霊で、コートジボアール国のダン族のカグル(Gagon Mask)といわれる動物面。
リベリアのDan族Maou種の長いクチバシをもつマスクに近いかもしれない。

敷物は、モロッコマラケシュで求めた( 30年前)、ベルベル族のZemmour(ゼンモール)と呼ばれる古い平織ラグ。
魔除けの護符である三角の形もびっしりと織り込まれており、チワラの文様とピタリ。

額あたりは、猿と思うのだが、クチバシがあり猿と鳥の合体かな。アフリカの面にしては、とてもシンプルな造形。
なにか憂いのある表情が、自然への崇拝や畏怖をも感じられ、かなり気にいりの仮面。

参考;アフリカ・グレボ族のマスク - 原健 ブログ