〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木と節子、最晩年の姿 函館市文学館で企画展

  • 日記や書簡は、遺族から寄贈・永久寄託を受けて管理する函館市中央図書館と函館啄木会の協力により展示。
  • 節子の手紙は、1908(明治41)年8月27日付の宮崎大四郎宛ての直筆書簡を初公開。道内各地を転々とした後、文学で身を立てようと妻子を函館に置いて上京した頃のもの。「私は吾が夫を充分信じて居ります」「啄木の非凡な才を持てる事は知つてますから今後充分発展してくるるやうにと神かけていのつて居るのです」「私は世のそしりやさまたげやらにうち勝つた愛の成功者」と、啄木の才能と愛情を誰よりも信じていた節子の心情がにじみ出ている。

(2012-04-12 岩手日報