〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「昴」啄木の作品がヒントに 谷村新司さんのヒット曲


[やねよりたかい こいのぼり]


<雷鳴抄>
すばる

  • 国立天文台長の海部宣男さんから、没後100年を迎えた石川啄木の作品にまつわる興味深い話を聞いた。海部さんは、日本がハワイに置く望遠鏡「すばる」の建設に携わった。「すばる」とは、おうし座にあるプレアデス星団の和名で清少納言も「枕草子」でめでた美しい星たちだ。この望遠鏡の愛称から谷村新司さんのヒット曲「昴」の話になった。
  • 海部さんは「あの歌詞は啄木の作品がヒントになっています」と歌集「悲しき玩具」の冒頭2首を暗唱してくれた。

(2012-04-09 下野新聞>雷鳴抄)

【コラム】三山春秋

  • 〈故郷のなにがそんなにも切なく呼ぶのか。(略)癒すことのできない「渇き」のようなものがある〉。前橋市出身の詩人、伊藤信吉さんが石川啄木の代表歌の一つ〈病(やまひ)のごと思郷(しきやう)のこころ湧く日なり目にあをぞらの煙かなしも〉を評した言葉である。

(2012-04-19 上毛新聞>コラム三山春秋)

小樽から即興の歌、全国へ

  • FMおたるの全国ネットワーク生放送番組で、小樽市内のミュージシャンおがわとーるさんが小樽の街をテーマにした曲を即興で作り、弾き語りで披露している。番組パーソナリティー渡辺大助さんが作った詩や小樽ゆかりの石川啄木の短歌などに曲を付ける。リスナーの反響も上々で、おがわさんは「全国と小樽の人の架け橋になりたい」と意欲を見せる。
  • 番組は毎週金曜日午後7時〜8時の「小樽からこんばんは」。番組配信会社を通じて東京や宮城、長崎など24のFM局で放送されている。
  • 小樽日報の記者として小樽に滞在した石川啄木の短歌「かなしきは小樽の町よ 歌ふことなき人人の 声の荒さよ」や、修学旅行の引率教諭で小樽を訪れ宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」などにも挑戦した。(竹中達哉)

(2012-04-18 北海道新聞>道央)

[啄木 イベント] 石川啄木没後百年記念企画展「啄木からのメッセージ 今日を見つめて」4/13-6/30

石川啄木が残した多くの評論の中から印象的な一節を,今日の私たちに向けたメッセージとして紹介。
今年は第二歌集「悲しき玩具」発刊100年にも当たる。この歌集には歌論も収められており,啄木の短歌論をうかがい知ることができる。

  • 企画展講座 4月14日(土),5月12日(土),6月9日(土) いずれも14時から
  • 場所 石川啄木記念館ラウンジ内
  • 問い合わせ 石川啄木記念館 電 019-683-2315