『ローマ人の物語 ローマは一日にして成らず(下)』
ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下) (新潮文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/06/01
- メディア: 文庫
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ギリシアから視察団は戻ったが、
ローマはアテネにもスパルタにもならなかった。
近隣諸族との対立でも、
内政でも貴族と平民が対立で起こり、
危機に陥る。
それでも、徐々に徐々に乗り越えてゆく。
突出した英雄がいるわけでもなく、
システムの力で。
“知力ではギリシア人に劣り、体力ではケルト(ガリア)やゲルマン人に劣り、技術力ではエルトリア人に劣り、経済力ではカルタゴ人に劣っていたローマ人が、これらの民族に優れていた点は、何よりもまず、彼らのもっていた開放的な性向にあったのではないだろうか。ローマ人の真のアイデンティティを求めるとすれば、それはこの開放性ではなかったか。”