Orlando Goñi (TANGO)

tangox22006-03-17

(Gobbi Alfredo)
Artist : Alfredo Gobbi
ドラマチックなタンゴ曲。
数多くの演奏家やダンサー達が好んで
取り上げる名曲。特に舞台やコンサート
にはうってつけの曲と言えるでしょう。
切なく、感情に訴えるような旋律は心に
響くし、ドラマチックな展開が印象深い。
作曲は「El Violin Romantico」(ロマン
チックなバイオリン)というあだ名で
一世を風靡した、名匠アルフレッド・ゴビ。
他にも「El Andariego」という名曲を世に
出した天才音楽家。1912年生まれという
から、まさに黄金期を生きた人ですね。
さて、気になる曲名はといえば、ゴビの
幼馴染のタンゴピアニストのオルランド
ゴニのことで、彼の死に捧げた曲です。
13歳でプロデビューをし、数多くの楽団
でピアニスト、バンマスを務めたという
こちらも天才音楽家。しかも彼の演奏の
録音が殆ど残存していないことから、
ミステリアスな存在ですね。。。
トロイロなんかとも演奏していたのにね。
1945年31歳の若さでウルグアイで火事に
合い、亡くなられた。あまりの衝撃に
ゴビはこの曲を書き、彼に捧げた。
そしてタンゴの代表曲の一つとなり、彼の
名を永遠にタンゴの表舞台に刻んだので
ある。。。泣けるねえ・・。

Temblando (Vals)

tangox22006-03-10

(Acuña Carlos / Charrua .)
Artist : Anibal Troilo
Orchestra : Orquesta De Anibal Troilo
Sings : Francisco Fiorentino
今回はワルツ。
演奏はゴールデンペアのトロイロ/フィオレン
ティーナで決まり。
イントロからリフ全開で、ぐいぐい乗って行く
感じが素晴らしい。少しアップテンポ気味に
流れていく感じは、ぐっと引き寄せられる。
綺麗なメロディーラインとバックのストリングス
やピアノ、バンドネオンなど細かく丁寧に
アレンジしている。
そしてまた、フィオレンティーナの貫禄ある
歌声がしびれるね。。
作曲は、歌手でギタリストだった、Carlos Acuña。
やはりタンゴ初期の人気者で、特にRene Ruizとの
デュオでの活動が有名。やはりマルチに才能を
発揮したアーティストなのだね。
まだまだ良い曲が沢山あるな〜。。
本当に尽きないね、タンゴは。
ま、興味のない方には、全て同じに聞こえるん
だろうね。。。もっとケイモーしないとね。

MILONGA DEL CORAZON

tangox22006-03-08

(Bucino Miguel)
Artist : Juan D' Arienzo
Sings : Alberto Echagüe
やはり、大好きなミロンガ曲。
イントロの旋律が全体の曲を象徴し、
引っ張っていく感じが良い。
数多く演奏されているが、やはり
リズムの王様 ダリエンソのバージョン
が心地よい。
押さえ気味のリズム感、スタッカート、
抑揚、そしてエチャグエの淡々とした
歌声・・・どれもフィットしてる。
さすが王様、という感じかな。
作曲・作詞は当時のマルチタレント、
Miguel Bucino。1905年BsAs市サンクリスト
バル生まれ(ここの出身の人たちがやたら
と多いぞ!)。
18歳でカナロ楽団にバンドネオン奏者として
参加、その後はなんとバリバリのタンゴダンサー
として、多くのショーや楽団と共に世界を
回っていたらしい。それでこんなに良い曲を
書くなんて、才能が溢れていたのだろう。
他には「Una Carta」なんて名曲をも作って
いる。信じられん・・・。
ま、当時は結構そういう人も居たんじゃ
なかろうか。混沌としていたのだろうしね。
生まれながらのタンゴ人というところかな。

JEANNE y PAUL(TANGO)

tangox22006-03-06

Musica: Astor Piazzolla
Artista: Astor Piazzolla
1972年のスタジオ録音でレコード化
された「Musica Popular Contemporanea
(Vol 2)」に収められているタンゴ曲。
ピアソラの良い(筆者が好きな)面が
良く出ている一曲。他にもアレンジが
異なるものもあるが、完成度はこの盤のが
一番ではないかと、勝手に決めつけ。
タンゴだけれどヨーロッパ風なイメージが
強く感じられる、シックな曲。
細かいアレンジや効果音を巧みに取り入れ、
聞き入ってしまうような感じ。
緊張感のあるイントロから始まり、バンド
ネオンの旋律がノスタルジックに絡む。
かと思えば、途中からミロンガへ転調して
抑揚をつけ、キッチリ楽曲として完成させ
ているのは、やはり天才なんだろうなあ。。
ずるいくらいに小気味良いのはすごく悔しい
が、才能を認めざるを得ないね。。
でもピアソラはハマッたらキリがないので、
素人レベルで楽しもうっと。。

LA PUNALADA(Milonga)

tangox22006-03-02

Letra: Flores Celedonio Esteban
Musica: Pintin Castellanos
Artista : Juan D' Arienzo
またまたミロンガ曲。
今回は超メジャーなミロンガです。
タンゴをやってる人なら一度は踊ったこと
がある曲だと思います。
ミロンガ(タンゴダンスホール)でも良く
かかる。
1936年の作品で、当時はタンゴの曲
として書かれたらしい。それをミロンガに
アレンジしてミリオンセラーになったとか。
アレンジは、たぶんオリジナルだと思われる
ダリエンソ楽団のものをチョイス。やっぱ
一番良いかもね。。。
色んなミュージシャンがそれこそ何回と
演奏してきた曲だけど、曲の構成といい、
メロディラインといい、カッコ良いね。
流行ったのもうなずける。
日本でも当時売れたらしく、日本題は
『刃物さわぎ』だが・・・??
一突きみたいな意味だと勝手に解釈。
メキシコなんかだとこの言葉はいわゆる
侮辱の意味のスラングだけど、アルゼンチン
もしくはBsAsではまた違った意味合い
なんだろうね。。。
やはり舞台の1シーン用に作られたのでは
ないかな。そんな雰囲気の曲調でもあるね、
確かに。

AUSENCIA (VALS)

tangox22006-02-28

Música: Carlos Gardel / José Razzano
Letra: Francisco Bianco
Artista: Carlos DiSarli
Canta: A.Volpe
ワルツの小曲を紹介。
題名の「AUSENCIA」は、不在・留守の意味。
恋人がどこか遠くに出かけてしまい、居ない
のが寂しくて、胸の痛みを抑えることができ
な〜い!というような歌詞。いつもながらの
ベタベタですね。。。
作曲は、かのカルロス・ガルデル。
言わずと知れたタンゴの巨匠・シンボル。
注目したいのは、一緒に作曲をしている
Jose Razzano。1910年代からガルデルと一緒に
ペアを組み、「Gardel-Razzano」として世界を
まわり一緒に活動をしていたこちらも人気者。
あまり馴染みはないけどね、でも巨匠。
Mano a mano という有名な曲も彼らの共作。
彼に捧げられた「Pepe」という曲がある
ほど、やはり人気者だったのでしょう。
演奏は、ディサルリのアレンジで、A.Volpeの
歌を選んでみました。
軽快なテンポでアレンジも軽やか。そこに絡む
淡々とした歌声がまた良いね。
普段は聞き流してしまうような小曲ですが、
色々と紐解くとまた違った楽しみもあるもの
ですね。。。奥が深いね。

NOCHERO SOY(TANGO)

tangox22006-02-27

Musica: Herrero, Oscar Luis
Artista: Osvaldo Pugliese

渋めのタンゴ曲。メジャーですが。
ミディアム・テンポで重厚感があり、
ショーやオーケストラでの演奏向け
には非常に良い曲。
メロディも哀愁たっぷりで、かつド
ラマティックなので、タンゴっぽい
秀作です。
演奏はプグリエーゼをチョイス。
色んなグループがカバーしているが、
やはりオリジナルが良いかな。。
作曲は、バイオリニストのO.L.Herrero。
1921年生まれというから、第2次世代の
若手だったんだね。ペドロ・マフィア
楽団でキャリアを積み、その後プグリ
エーゼ楽団の第一バイオリニストとして
大活躍。日本にも来た事がある。
そういえばいかにもバイオリニストが
作った!という感じがしますね。。。
他にも、"Quejumbroso"などの名曲を
作り、プグリエーゼのためにずっと演奏
し続けたという。
その職人気質が、たまらないね。。。