ある意味時をかけるちびっ子少女「マイマイ新子と千年の魔法」

すいません。タイトルは結構いい加減です。

新宿ピカデリー

この映画を観た後先輩と待ち合わせする約束があって、観終わった後喫茶店で本を読みながら約束の時間が来るのを待っていたのですが、たびたび思い出し笑いが出てしまい隣の席の若い女性にかなり不信がられてしまいました。

それで、会った先輩にも押し売りが如く「観てくれ!」と言いつづけたんですが、もう観終わった後に「これは誰かを誘って一緒に観れば良かった!」と強く後悔。まさしく一緒に誰かと感想を共有し語り合いたい作品で、家族向けアニメとしても強くオススメできます。

そんなにアニメに詳しくない自分にとってはまさしく今年一番の「思わぬ発見」の一作で、かなり楽しかった。とことんツボに入りました。

僕の隣が小学校低学年くらいの女の子、その隣がその子のお父さん風の人だったんですが、序盤からたびたび僕とそしてお父さん風の人大爆笑!場内も笑いが!それでその女の子も最初は静かだったものの、だんだん笑いだしてました!

これが何というか説明が難しいんですけど、じわじわ広がっていくような楽しさが点在してるんですよ。実際観てナンボの魅力の作品なんです。タイトルに「魔法」が付いてるんですんですけど、本当に魔法のような演出力だと思います、マジで。おじいちゃんおばあちゃん、またはその下の原作者世代なら郷愁に浸れて、さらのこの映画が凄いのは、そうじゃない世代にも共有感覚を持たせるようになってるんですよ。この僕の説明も言い切れてる感じがしないし、そこら辺はやはり観てナンボです。

なんかそんな感じでエピソードを続けて何となく終わっていく映画なのかと思いきや、後半ある人物がキーパーソンとなってちゃんと物語が展開していって、まさか泣かされるとは・・・嘘偽りなく今年日本映画作品に限定すれば、涙した映画は「剱岳 点の記」とこの作品のみ。核心に触れるので書かないけど、物語を展開させる上で少し気になった点も無い事は無いけど、これが子供を対象にした作品であるなら、逆に良かったと思って観終わった後はもう気にしてはいません。

キネマ旬報に原作者の寄稿があって読んだんですけど、原作者も言ってるんですけどこれアニメじゃないとなかなか映画化が難しいし、確かに派手さは無いけどアニメならではの味わいに満ち溢れている気がするな。実写だとこういうのが出来そうなのって山崎貴監督くらいになっちゃうのかなあ。

サマーウォーズ」という話題作がありましたけど、個人的に「マイマイ新子と千年の魔法」のほうが「もう一度観たい」と思う魅力は出してました。

寒い季節に、家に帰ってすぐ暖かいお茶を飲んだ時みたいな、観た後体の奥から暖まるような秀作。とにかく気軽になんとなく観に行って、個人的には誰かと感想を語り合うことで確実に良さが増すと思うんじゃ。

追記
そういえば僕が観に行ったシネコン限定サービスなのか、それとも他の映画館でもやっているかはわかりませんが、特製エコバッグをもらいました。
ちょっと色がピンクだったりデザインも女性か子供向けな感じだったのでぼくはあげてしまったけど、無料で配ってる割にはかなりしっかりしたものだったんで、なかなか御得です。

マイマイ新子と千年の魔法

監督・脚本:片淵須直
原作:高樹のぶ子
制作スタジオ:マッドハウス
キャラクターデザイン・総作画監督:辻繁人
撮影監督:増元由紀大
美術監督:上原伸一
音楽: 村井秀清 Minako "mooki" Obata
主題歌: コトリンゴ
声の出演:福田麻由子 水沢奈子 森迫永依 本上まなみ
配給:松竹

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2009年12月13日 日曜日の日記 マイマイ新子と千年の魔法
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