ドキュメンタリーをみる #001|ワン・ビン『鉄西区』(その2)@TAP Gallery

清澄白河のTAP Galleryでは、この4月から夜間にさまざまなイベント、レクチャー等を企画・開催いたします。そのひとつとして、ドキュメンタリー映画の上映会とトークを通して映像・写真の表現について考えるイベント「ドキュメンタリーをみる」を月に1〜2回程度のペースで開催いたします。
その第一弾として、ワン・ビン鉄西区』(DVD版 556分)を全5回に分けて上映します。ワン・ビンのドキュメンタリー・スタイルは、彼がかつて写真を専攻していたこともあり、写真作品におけるドキュメンタリー表現を再考し、その今後の可能性を開いていくうえでも、さまざまな示唆を与えてくれるでしょう。また、写真作家が将来的に映像(ムービー)に取り組むうえでも、ぜひ一度は見ておきたい作品です。上映後に行われる参加者相互のディスカッションが盛り上がることを期待しています。
※その2では、その1に続いて第1部「工場」の後半を上映したします。


[日時]2015年4月16日(木)19:30〜22:00 ※2時間程度上映後フリートーク
[ゲスト]井上遊介(映画雑誌「MIRAGE」編集・翻訳業)、調文明(写真史研究・写真批評)
[会場]TAP Gallery http://tapgallery.jp/ 〒135-0022 東京都江東区三好3-2-8
[地図]http://tapgallery.jp/map.html
[参加費]無料 or 投げ銭(※エデュケーション目的の上映会&トークイベントですので金額は自由。もちろん無料でも構いません。ゲストの往復電車賃程度の金額が集まるのが理想です)
[定員]10名(予約制)
[予約方法]参加をご希望される方は、メールの件名を「ワン・ビン鉄西区』(その1)」とし、お名前/メールアドレス/ご予約人数を明記したメールを fknb291@gmail.com までお送りください。返信の空メールが届いたらご予約完了となります(担当:福居伸宏)。


[プログラム]
ワン・ビン鉄西区

Tie Xi Qu: West of Tracks
铁西区


第1部:工場 240分
第2部:街  175分
第3部:鉄路 130分


中国/2003/中国語/カラー/ビデオ/545分


監督、撮影、編集:王兵ワン・ビン
録音:韓冰(ハン・ビン)、陳晨(チェン・チェン)
製作:珠珠(ズゥ・ズゥ)
提供:王兵ワン・ビン
Wang Bing

日本占領中に設立され、後に人口の多い工業地域に変貌していった中国東北部瀋陽にある鉄西区。現在は廃れゆくこの地域を「工場」「街」「鉄路」という三部構成の中に描き出した9時間におよぶ超長編ドキュメンタリー。廃虚となっていく工場や街、変化を余儀なくされる人々、刻々と過ぎゆく時の流れ。対象となる地域を限定し長い時間をかけて記録することにより中国社会が抱える現実をも浮き彫りにした稀有なドキュメンタリー。

王兵ワン・ビン
1967年、陝西省生まれ。1992年、瀋陽にある魯迅美術学院で写真を専攻。1995年、北京電影学院映像学科入学。1998年、インディペンデントの映像作家兼監督の仕事をスタート。1999年、インディペンデントの長編劇映画『偏差』で撮影を担当。その後、初のドキュメンタリー『鉄西区』を製作。2001年末に撮影が終了した本作の300分ヴァージョンが、2002年ベルリン映画祭「インターナショナル・フォーラム」部門に選ばれ、リスボンの国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞。また本バージョンは2003年のマルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞した他、多くの国際映画祭に出品している。

http://www.yidff.jp/2003/cat015/03c030.html
YIDFF: 刊行物: YIDFF 2003 公式カタログより