笛吹川東沢釜の沢から甲武信岳

今週はずっとタクシー帰りとホテル泊まり。今日も日付がかわった深夜0時30分ようやく帰宅。30分で手早くパッキングをしてすかさず仮眠。4時の目覚ましに身体はなかなか動かず、ようやく4時40分車に乗り込む。八王子から高速で勝沼まで。コンビニで食料を買い込み、食べながら運転。7時20分に西沢バス停そばの村営駐車場に到着。気温13度で薄曇りだがまあまあの天気である。
7時30分出発。西沢渓谷ハイキングコースに向かう老夫婦やグループに挨拶しながら東沢と西沢の二股にかかるつり橋を渡りきったところから右の踏跡に入り、しばらくして川原に降りる。

  

  熊も!?              つり橋を越えて川原に
橋から笛吹川上流を望む

ここで新調したフェルトシューズに履き替える。しばらく右岸を行き、鶏冠沢出合で左岸に渡り踏跡を辿る。滝や青い水をたたえたトロを眺めつつ写真をとりながらいくが、なるべく流心とおりに行きたいと考えホラノ貝の奇観を越えたあたりで再び川原へ降り立つ。

  
堰堤を越えていく             さらさらの川原を歩く

釜の淵を進んでいくが思ったより水深がある。ひざ、腿とあがってくるが、ままよと進み、ついに腰に。えいやと水につかり泳いで突破し、滝つぼ脇に這い上がる。これぞ沢の醍醐味と気分は高ぶる。しかし、その幸せもポケットの濡れた携帯電話が出てくると脆くも消え去ったのであった(このため今回は写真なしである=>H20.9.19なんと一年たって乾いた携帯を充電してみると復活!写真を取り出すこともできました。)

法螺貝のゴルジュに向けて(このあと携帯が水没)

気を取り直して先に進もうとするがツルツルの岩場で先には進めず、巻き道に戻ることとする。木の根をつかみ浮石を押さえてよじ登り、高い巻き道にようやく戻る。しばらくはしっかりとした道だがところどころ崩れており油断はならない。9時10分熊野神社の小さな祠のある山の神に一礼し、再度川原に降り立ち右岸の黒い岸壁の下で一服。このあたりは左右に渡渉しつつ楽しく進む。左岸から東のナメ滝が入り、右に流れが曲がったあたりで西のナメ滝が入る。このあたりは焚き火あとが多く幕営の適地である。空は秋の青空に薄いハケ雲。紅葉の時期にはやや早いが、カエデやハゼの赤く色づいている。
しばし行くと右から顕著な流れが流れ込んでいる。釜の沢であろう。出合の壁に「甲」の文字がうっすらと見える。コンパスで方位を確認し先に進むと、すぐに魚止め滝が見える。右岸のスラブ状には1mほどの倒木が立てかけてあり、これを足場にやさしい岩場を乗り越えると、続いて4段の釜のナメ滝である。左に折れてこの沢のハイライトである千畳のナメに入る。さらさらと流れる水にくるぶしまでつかり歩くと、黄色の落ち葉が流れ下ってくる。秋の幸せを独り占め。続いて曲がり滝を左岸側を巻いて通過し、さらに小滝を越えていく。目の前が開け、左右からナメ滝が流れ込む両門の滝である。釜の脇に腰掛け、休憩して腹ごしらえ。右の沢の左岸の踏み跡から巻くが上部は不安定で少し緊張する。滝上に出でさらにヤゲンの滝等越えていくと、ゴーロ状の川原歩きとなる。焚き火跡がまたいくつか。薪木には困らないところである。
このあたりでまだ標高は1700mほどであり、山頂までは800m弱ある。いくつもの小滝を越えていくが、徐々に疲れを覚えてくる。鼻はぐずぐずし睡眠不足のせいか頭痛もしてくる。なるべく水流の多いところを辿っていくが、踏み跡はみあたらずついには脆いガレた沢となる。慎重に浮石を押さえ足場を確認しつつ攀じ登る。最後はシャクナゲの林に逃げ込みようやく稜線に到着。本来山頂の東側の甲武信小屋下に突き上げるはずだったが、Y倉さんと同じく山頂西側に出た。右に10分で山頂に到着。13時20分。
山頂には元気のよい女性リーダーの5人パーティと、写真撮影の老夫婦。少し遅れて単独行のおじさんが1名到着。秩父の山は同定がしにくいが、延々と金峰方面までよく見渡せる。10分ほど休憩して下山にかかる。右足の膝に少し痛みが出ているのでのんびりと下る。いったん小屋まで下り、木賊山に登り返し。一等三角点でほぼ甲武信岳と同じ標高なのでしんどい。鶏冠尾根への踏み跡があるが少し下ったところから戸渡尾根の新道を下る。急傾斜に足の痛みをこらえとぼとぼ下り、ようやく16時5分にハイキング道に降り立ち、16時35分車に到着。
ぶどうや山芋をお土産に渋滞をくぐり抜け、21時帰宅。風邪薬を飲んで、即就寝。もう無理は利かないことがよくわかった一日。

(行動記録)
10/13 西沢バス停駐車場(1100m) 0730 −つり橋0810−山ノ神0910−釜の沢出合1015−魚止めの滝(1430m)1020−両門の滝(1540m)1040/1050−稜線(2360m)1300−甲武信山頂(2365m)1310/1320−甲武信山荘1330−ハイキング道1605−駐車場1635
(登行高度)1365m (下降高度)1365m(メンバー)単独