五線親父の縁側日誌

2017-07-15 オージェイズとフォー・トップス

[]オージェイズとフォー・トップス



■The OJeys「992 Arguments」


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■The Four Tops「One Chain Don't Make No Prison」


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1970年代前期、公民権運動などを経て黒人の個人の意識を大きく変わってきた時代。ソウル/R&Bの音も変革期を迎えていました。マーヴィン・ゲイダニー・ハザウェイ等のニュー・ソウルの新しい音が勃興してきたのです。

 

対して、いわゆる旧勢力だったコーラス・グループ達も、時代の波に遅れまいと奮闘して行きます。その代表格とも言えるフォー・トップスとオージェイズ、この2つが、同じようなやり方で音楽を作っていくんですが、ここがなかなか面白い。


まず2グループとも、レコード会社を移籍し、作詞作曲スタッフなどをガラリと変えてから、再びヒットを出している。ここが共通しますね。オージェイズフィラデルフィアの作詞作曲コンビ・ギャンブル&ハフ。フォー・トップスの場合はダンヒルレコードのポッター&ランバート。この二組の作詞作曲コンビ、サウンド面でもかなり共通項が多くて、どうやら強烈に意識し合っていたんではないかと、私は推測せざるを得ません。


音的には、軽快でポップだった60年代モータウンサウンドに比べ、より重厚で切れ味鋭くなっています。ストリングスを多用した華麗な編曲が特徴で、このへんは驚くほど似ている。例題に示した2曲は、歌詞のテーマも同じ。夫婦喧嘩をいさめて、もう一度やり直せないかい?という歌。はっきりポッター&ランバート側がパクリ……もとい、意識してインスパイアしてると思います。

 

でもって、ロックサウンドではない、あまり主流とはいえないこの辺のソウル系の音が、筒美京平を中心とした日本の歌謡ポップスに、多大に影響していくのも面白いですね。お陰で日本では、こういう風なアレンジが、逆にメインストリームになってしまったと。(^^;)で、達郎やらユーミンに続いていくわけです。

2017-07-13 Negicco「愛は光」

[]Negicco「愛は光」


Negicco「愛は光」


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「ねじ曲がったポップス」のキリンジ兄が、まさかこれほど直球で素直な歌詞を書くとは。しかも、ネギのこれまでの苦労した軌跡、ネギライトに込められたファンとの絆を、きちんと歌に織り込んでくれた。アイドルとしてはまさに「月」のように控えめな存在だった彼女らを、長い道程で出会った関係者達と、そして何よりファン達が、ネギライトの光で照らして導いてきたのだ。よくぞここまで歌にしてくれた。これはネギヲタは兄やんに感謝せねばなるまい。私達ファンとメンバーをあらためて結ぶアンセムとなりました。

2017-07-12 アニメ「たまゆら」

[]アニメたまゆら


アニメたまゆら」オープニング・坂本真綾「おかえりなさい」


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たまゆら」は、2011年から2013年まで断続的に放送されたアニメです。女子もののほんわかした日常話で、写真家志望だけど引っ込み思案な主人公が、友人や周囲の人々との交流を通して成長する姿が描かれています。


いわゆる青春群像ものなんですけど、ドラマチックな出来事やロマンチックな恋愛などは全く描かれません。ただもう、じれったいほどほわほわした、優しーーい女子登場人物たちの、盛り上がりのない日常が描かれるだけ。旧来のスポ根やらロボットアニメしか知らない人は「なんじゃこのダラダラは!」と思うに違いありません。でも近年、特に今世紀に入ってからは、こういう少女日常系アニメって結構多いんですよ。一つのジャンルになってさえいます。


で、なぜ私がそんなアニメを紹介するかというと、登場人物たちが暮らす街……「舞台設定」がすごいんですわ。広島県竹原市、&瀬戸内大崎下島御手洗地区、という、がっちり実在の街に設定し、綿密に取材をして、これでもかと街の背景が描きこんである。ホワホワ夢見心地で現実味のない登場人物達との、見事な対比、そして美しさ。そう竹原市は、日本でも有数の「まちなみ保存地区」古民家、古商家が数多く残る、歴史とロマンの街なのですね。大崎下島御手洗地区も同様。瀬戸内の多島美の中に明治・大正の街並みが残る、リアルなタイムスリップ地区なんです。


ちなみにこの2地区は、アニメを知る前から、私の憧れの土地です。広島市内は訪れた事があるけれれど、こっちは行ったことがない。尾道倉敷なんかも含めて、どうやら行けずじまいで終わりそうですが……。


だからオチを明かせば、結局アニメのキャラやストーリーよりも、その舞台背景への憧れに、突き動かされて観てしまった、んですけどね(苦笑)


このアニメが傑作かと言われれば、ちょっとためらいがあります。やっぱりあのホワホワした女子話はどうしてもじれったい面がある。しかしそうはいっても、繊細で傷つきやすい少女達が励ましあって青春を送る様は、ファンタジーでありえないとわかっていても、ひたすら美しい。可愛い女の子キャラと声優さんの可憐さへのスケベ心も手伝い、鉄壁な設定背景との対比で、私は面白く見られました。でも他人には勧められないか(笑)


■竹原町町並み保存地区を歩く 安芸小京都


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2017-06-11 鵼(ぬえ)の絵師

超久しぶりに漫画のおすすめ。


■「鵼(ぬえ)の絵師猪川朱美(著)

https://booklive.jp/product/index/title_id/303981/vol_no/001

 

舞台は昭和初期の東京。「生者を描けばその魂を奪い、死者を描けば蘇らせる」という噂の主人公の画家。不吉な噂を知りつつ、絵の制作を依頼してくる「訳ありの人々」と、所縁の死者たち。その人間模様を、1話完結のライトミステリータッチで見事に描き切っている。これ超おすすめです。現在第5巻まで刊行。

2017-05-13 ブラタモリ的に面白い研究結果

[]ブラタモリ的に面白い研究結果


ブラタモリ的に、ちょいと面白い研究結果を見つけた。宮城県沿岸の神社をくまなく調べ、震災津波被害を受けたか受けなかったかを調査したものだ。


東京工業大論文PDFはここ。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejsp/68/2/68_I_167/_pdf


津波を免れた神社は、高台とか、地理的に有利な位置に建ってたのが大きい。が、それだけでなく、祀られている神を調べてみると、スサノヲノミコトを祀った八坂神社熊野神社系統が、地震の被害はあっても、津波被害は殆ど無かったと。津波被害が多かったのは稲荷神社農業ウカノミタマ)、五十鈴神社アマテラス)系統ばかりで、農地などの低い場所に建てられるケースが多かったせいだ、と。


スサノヲヤマタノオロチ退治以降、水神竜神であり、自然災害の神。であるから、昔の人はちゃ〜んと、そういう神を安全な場所に祀っていた。水害でどこが安全でどこが危ないかをちゃんと解っていた。知らぬは現代人ばかりなり、というオチだ。やっぱ伝説伝承、昔の人は凄かったということだね。(^^;

2017-05-04 ヨーロッパ個人主義の裏にあるもの

[]ヨーロッパ個人主義の裏にあるもの


ブログ:シンプル道の日々より「フランスという国」

http://simple-dou.asablo.jp/blog/2009/08/07/4485728

 

フランス人の人生観、それは一言でいうと、「自分のプライベートの生活を楽しむ」というもので、人生は自分が楽しむためにある、といものだ。自分の人生は、国家のためでもなく、会社、仕事のためでもなく、子供や親や親族のためでもなく、誰のためでもなく、自分のためのもの、という個人主義が徹底している。>

 

自分も不勉強ではあるが、フランスだけでなく、ヨーロッパ全体がこの考え「個人主義」だと思う。

 

なぜこういう考え方に行き着いたのか? 自分なりに考えるに、有史以来ヨーロッパは、ずーっと「戦乱の世だった」からではないだろうか。わが命は明日をも知れず、権力や権威がひっくり返ると、自分の環境や立場も途端にコロっと変わってしまう。頼るものなき社会では、強く打って出なければならない。「俺はこうだ!」と、言いたいことはきちんと言わないと、抹殺されたり、とんでもない貧困に落ちてしまうような社会に、それこそ2千年も生きて来たから、ではないだろうか。

 

それと、こういった戦乱の世情で物言わずにいると、知らず知らずにその時々の世情を是認したことにみなされ、心ならず戦争に加担されていく社会だったのではないか。そしてその戦争の後には、広大な焼け野原とおびただしい犠牲の屍が築かれる。一部の為政者のおかげで国が滅んだ経験は数知れない。そんな惨状を2千年見てきた上で、今のヨーロッパ個人主義民主主義人民主権「まずは個人がきちっと言うべきだろ!」という考えが醸成されたのではないか、と思う。

 

今日本では、教育勅語復権だ、憲法改正だ、自衛隊の事実上の国軍化だと、全体主義を復活させ、為政者側の好都合で国を動かせる算段が、着々と積み上げられている。お上と大企業が、わがフトコロを肥やすためなら、世界戦争の尻馬にでも乗ろうとさえしている。あまりにも愚かで、ヨーロッパ史を踏まえた人間の、知性と理性の進歩と積み重ねをも、完全に泥足で踏みにじる、日本政治史上最低の破廉恥政権が、我が物顔で闊歩している状況だ。

 

だからここは、皆でもうちょっとは、個人主義になってもいいんじゃないか。空気を読んでその場を丸く収めたり、自分の時間を削って会社や周囲に奉仕したり、それもちょいと、考え直してもいんじゃないか。もっと、「嫌なものは嫌!俺はこうしたいんだ!」ってのを、高らかに叫ぶべきなんじゃないか。個人を主張し、自分を守ることが、実はこの悪政から、国を守ることに繋がるんではないかと、そんな風に思っています。

riamnriamn 2017/05/10 20:42 旅に出るともうひとりの自分を発見できるってそういうことかもしれないですね。ひとつの考え方に固辞せず、様々な角度から判断する。それによって他者の気持ちをより深く理解できるようになる。それによって無意味な争い事も減る。いまよりもっと生きることが愉しくなるはず。そのために人は旅をする。結局ぐるっと一周してしまいました。(笑)

riamnriamn 2017/05/10 20:59 このまま少子高齢化が進み、貧困格差が拡がっていけば、いずれ海外からの移民を受け入れざるを得なくなる。そのとき、異なる価値観を受け入れる柔軟な発想力が備わっていれば、どんな困難にも臆せず対処できるようになる。いまこの国の未来に必要とされるのは、自身の心を耕すための知恵と発想力。それが周囲に伝播し未来を耕すための原動力になる。そんな気がします。

terryyokotaterryyokota 2017/05/10 21:42 >riamnさん。
>異なる価値観を受け入れる柔軟な発想力が備わっていれば、
・・・そういえば、上野千鶴子っちゅー社会学者さんが、
「日本は移民を受け入れても、双方苦労する。結局受け入れなくなるだろう。人口減少に歯止めなども効かないし、このまま皆、平等に貧乏になるしかない。」
ってな発言をして、思いっきりひんしゅくを買っていました。

確かに、日本は言語も文化も独特なので、双方苦労するのは確かでしょう。でもある一線を越えれば、意外とスムーズに行くんじゃないかって気もしてるんです。多分下町的庶民のほうが、異人さんの個性とか価値観を、受け入れていくんじゃないかしらねえ。

心配なのは記事に書いたように、オカミ、AB政権が、どうにも異なる価値観をあまり認めたがらず、自分の都合のいい方へ思想誘導して、共謀罪だ治安維持法だとか言って他の異なる価値観を駆逐していこうとしていること。これはホント悪法で、将来とんでもないことになると危惧していますよ。(ーー;

2017-04-26 教育漫画

■ツイッタ漫画「厳しく育てたほうが失敗するんじゃないか説」

https://twitter.com/sirasuoden/status/856998600076795904

 

とてもよくわかる。我が母堂も虐待こそないが、まずはこっちの言うことを「そんなことして何になる?」という否定から入る人。戦前戦中の人格否定教育のせいだと、歴史や心理学やら勉強して分かったが、子供時代は相当抑圧だった。今は構わず自分のやりたいことやってるんで「お前は言う事を利かない人間に育った」と。(苦笑)


戦前の軍国教育やら間違った武士道教育のせいで、厳しく厳しく子供を育てようとする親は未だにたくさんいる。我が子だからと自分の理想通りの型に入れようとする。全て間違いです。子供は可愛がって可愛がりすぎることはありません。そして親のものではありません。