「プリンセス・トヨトミ」 映画 

teru10162011-06-15

1000円  
レディースデイ、堤真一が見たくてこれにしてみた。 会計監査員なるものがよくわからないけど、万城目学作品の突っ込みどころ満載な壮大なホラ話はとてもおもしろかった。 東京から大阪に出陣した会計監査員の三人、松平(堤真一)鳥居(綾瀬はるか)旭ゲーンズブール(岡田将生)は個性豊か。。 というか変な三人w さまざまな企業に監査に入ってはばったばたとなぎ倒す嫌われ者。 ある財団法人OJOの鑑査に入ると妙な出来事が起こる。  会社の前のお好み焼き屋、太閤から忘れ物の携帯を取りにいった松平はOJOがどこかと秘密通路でつながっていることを知る。 OJOの代表、長曽我部(笹野高史)は必死で隠そうとするが、太閤の真田幸一(中井貴一)は「もういいですよ」と松平を隠し通路へ案内する。 真田は大阪国総理大臣だった。 会計監査の結果は?  そして真田の息子大輔(森永悠希)と橋場茶子(冴木ルカ)の思いはどこへ?  まあとてつもない話で現実味のなさに驚いたけど、大阪人の理解しがたい地元意識はちょっとわかったような気がする。 これも偏見かもしれないけど、阪神が優勝した年の脅威の盛り上がりはまじでびっくりしたものだった。 非常時の連絡で大阪府庁に集まる男達、戦国時代だ〜〜  大阪の男は息子に必ず伝えることがある。 内容はともかく、いいなと思うと同時になんで男だけ?と思った。 話はぶっとぶがライオンキングでも同じような印象を持ったことがある。 とかく男に固執する話。 だけど、それも体は男でも心は女である大輔が登場することで緩和されたような気もする。 真田が息子に話すことばや大阪国の男に話すことばはとても説得力があった。 これは中井貴一のすばらしさゆえ。 堤真一も良かったんだけど寡黙で地味な感じがやっぱり物足りない。 いくらアイス食べさせてもねぇ。。w  大輔の母役は和久井映見、久々見たけどこんなおばちゃん役が似合うようになって。。。(嬉泣) 鳥居と旭のキャラはおもしろかった。 中学生コンビも初々しくて良かった♪ 今度大阪に行ったらなんだか見方が変わってきそうだ。。。

「奇跡」 映画 

1000円  
九州新幹線をテーマにした宣伝ばりばりの作品か?と思ったら意外にそうでもない。 とうの新幹線出てくるのはすれ違う一瞬だけ。 そんな華やかなシーンもなかったし、飽くまである兄弟とその周りの人々をテーマにした愛あふれる作品。 この前田兄弟、子役にしてもすごく慣れてるな〜と思ったら、どうもずいぶん前からTVなどで活躍している兄弟らしい(^_^;) 知らなかったw  親が離婚して母方と父方に引き取られた小学生の兄弟がそれぞれのうちである博多と鹿児島をつなぐ九州新幹線の密やかなうわさを聞いた。 『一番列車がすれ違うときに大きなエネルギーが出て、それを見た者の願い事がかなう』 もう一度4人で暮らしたいと思う兄は弟を誘って中間点の熊本で落ち合う。 それまでの経緯が興味深いエピソードとして語られる。 友人もひきつれて総勢7人のこどもたちは願い事をそれぞれ胸に秘めて新幹線が見えるトンネルの脇道を上る。 はたして願いは叶うのか。。。   神社にお参りするとか流れ星に祈るとか簡単なことでなく、お金も持っていない小学生が旅費をなんとか集めて一番信頼できる人を味方にして奇跡を起こしたいと行動する。 その熱さにとても感動する。 醒めている子供たちも多い中でなんとも子供らしいというか輝いていた。 自販機の下を探るとか習い事の月謝を使うとか、あと子供手当には。。参ったw  こんなことやって大人がわからないわけはない。 黙って見守るのもまた大人たちの大事な役目だと思った。 しかし、泊まるあてもないのによく熊本まで。。 あの老夫婦がいなかったら駅にでも野宿するつもりだったんだろうか? 家族を元にとか死んだペットを生き返らせるとか、可能性0のことであっても、この体験を経たことで向き合える自分をこどもたちはつかんだ。 そして可能性のある夢に向かっていく力も。 ロケ地である福岡は地元だし、鹿児島はつい先日旅行に行って鹿児島中央駅天文館通り、桜島など観たことにある風景に心なごんだ。 あのすごい量の灰には遭遇してなかったのでちょっと驚いたけど。 地元の役者さんも大勢出演。 山下さん(グレコローマンスタイル)はけっこう目立つ役で美味しかった(^^) メインキャストにオダギリジョー、大塚寧々、樹木希林橋爪功阿部寛長澤まさみ、などなどそうそうたるメンバーだったけど、みんなが兄弟と子供たちを引き立てようとしていていい作品に仕上がっていた。 余韻の残るステキな映画だった。

「子供騙し」 エルガーラホール

19時〜 4000円 トム・プロジェクトプロデュース
福岡シアタークラブ招致作品、ちなみに単品だと5000円。 出演は3人。 またこれがちぐはぐな年齢設定で最初はどういう関係なのかさっぱりわからなかった。 南三陸のある理髪店では店主の倉田(高橋長英)が店員佳子(冨樫真)に髭剃りの特訓中、そこへ港新一郎(篠井英介)がやってきて意味ありげな行動をとる。 お!男の篠井さんだ!と スーツ姿に驚いた。 どうも佳子を探してやってきた探偵らしい。 説得して連れ帰ろうとする港に抵抗する佳子。 また応援する倉田。 突然、港新一郎から港ヨーコへ変身!! やっぱりw 8時過ぎたら女になるらしい。 年下の彼氏の電話に閉口しつつもなお説得をつづけるヨーコ。 わけありな倉田もまた追い返そうと必死。 それぞれの事情を抱えながらも相手を思いやり説教しいい方向へ向かわせようとするのが大人の演劇らしくて非常に好感が持てた。 ときどき妄想シーンをはさむ演出で、あとであーこれは想像だったのかと気がつく。 騙したり騙されたりがおもしろい。 鳩好きの倉田は鳩と女を重ね合わせる。 帰巣本能のある鳩に希望を持つ。 彼氏と口けんかして別れてしまうヨーコに人生の先輩である倉田が諭す。 佳子に恋心を抱きながらも彼女の幸せの行方を願い行動する。 顔そりのシーンは半分目をつぶっていた。 すごく苦手。 本当の理髪師でないのに俳優さんってうまいな〜〜真似じゃなくて、本当にシャボンもつけて剃るんだもん。 どきどき。 ラストは暗転2回あって、あれ?まだ続くの?ってちょっと思った。 佳子が帰る日とその後日みたいな。 ハッピーエンドで終わって多くの観客は満足だったのでは。 再演とはいえ、南三陸が舞台とあって、作・演出の水谷氏もプロデューサーの岡田氏も感慨深いものがあったようだ。 パンフのあいさつ文を読んでうんうんと頷いた。 高橋さんは昼に観た映画「奇跡」に出演されていてその重厚な演技に感動したばっかりだった。生 の高橋さんを見れて幸せ。