「自慢の息子」 北九州芸術劇場小劇場

teru10162012-04-15

14時〜 3000円 サンプル
2011年、岸田戯曲賞受賞作品。 これは観ないとね。 ちらしがかなり豪華で月の表面の様子のような、壮大だな〜〜  ただし内容は全く想像もつかない。 ストレートに受け取ると息子しかいない私にはきつい作品なのかな〜 と危惧していた。 はたして?
一人の男が国を作る。 その国へ母親と兄妹が移り住んでくる。 母親は息子を溺愛(?) 兄妹は明らかな近親相姦関係。 彼の住家の隣には小さな子供のいる派手な母親、いつも洗濯物を干している。 彼らの繋がりとか関係とかが想像される。 息子の名前は正、いろいろ母親に制限されて育ってきた。 そのひずみが現れているのか、あやしげな宗教っぽい動作を強いる。 兄妹はやっぱり最初は引き気味に互いに触れないようにしてきたのに結局最終的なトコロまでいってしまう。 あの影絵はおもしろいんだけどいったい何を表現していたのかなー^^; 息子の母は、溺愛のあまりの行動に出るし、変態極まりない。 ちょっと昔の押さえつけられていた主婦の像を映し出す。 子供しか見るものがなかったのかな・・ 母を演じた役者さんは結構年輩の方だったけど、とても上手だった。 かなりのベテラン俳優さんだと思う。 でもサンプルの俳優さんではなさそうである。 日傘をさしている恰好がキャラメルボックスの「広くてすてきな宇宙じゃないか」を思い出させる。  けっこうきつい作品ではあったけど、やっぱり面白かった。 なんというか作品の作り方や舞台の作り方にスマートさを感じる。 セリフよりも美術や道具に語らせるみたいな。 舞台上を覆う白い布、これを駆使しながら最終の構図(まるで絵画)に持っていった。 お見事。 戯曲本買いそこなった・・・( ̄  ̄;)

「サンジョルディの日の前に」 SWEET ROKCKET +

15時〜21時 鑑賞無料(ワンオーダー制500円)  劇団ぎゃ。

出入り自由ということで、北九州から帰ってきてそのまま会場へ。 可愛いホウロウのナベやカップなどが並んでいるかわいいお店♪ ここのお子さんらしい子どもが表で遊んでいる。 ぎゃ。の面々もいた。 中では朗読の最中。 堺雅記子さんが「百人の王様」原田宗典を読んでいる。 終わってからお客さんがちょっと入れ替わって、中村雪絵さんの「そういうふうにできている」さくらももこ、が始まる。 雪絵さん声が通るから朗読を聞いてて気持ちがいい。 内容も実におもしろいものだ。 作者のさくらさんが妊娠中の便秘の話なのだがリアルで大笑いしてしまう。 読んでみたい本だ。 次に休憩をはさんで冨田文子さんの「若紫」角田光代。 これもおもしろい、源氏物語が好きだという彼女のおすすめのアレンジ本。 源氏物語では紫の上の幼少時を指して若紫というらしいが、まだ子供の若紫を引き取った光源氏はのちに彼女を正妻にするのだが、その舞台をバーかクラブ?のようなところと替えている。 まだ15の彼女は見習いでお姉さま方とは違う雑用をしているのだが、あるとき客の金持ちの男が彼女を見初める。 なかなか〜〜 これは9人の作家が源氏物語を元にして書いた本らしいのだが、他の作家もとてもおもしろそうな面々、さっそく買ってみることにした。 昼から出ていたのでさすがにラストまでいることはできなかったけど、楽しいイベントだった。 こういうのもいいね♪ ぎゃ。の本公演は8月にあるそうです。 
サンジョルディの日とは女が男に本を、男が女に花を贈る日らしいけど、私は自分に本を贈ろう(^^)