剣山クリーンハイクと交通事故2件

 6月5日(日)は、徳島県勤労者登山連盟恒例の「第37回剣山クリーンハイク」の日だったので健生山の会の一員として参加した。剣山は毎年6月の第一日曜日、眉山クリーンハイクは毎年12月の第一日曜日に行われている。この取り組みは1976年から始まっており、剣山周辺の山の環境保護に大きな役割を果たしている。
 連盟の集計によると毎年ゴミの回収量は増えてきており、悪質な不法投棄者の存在を許すわけにはいかない。
 連盟の資料では、参加者・回収量は以下のとおり。
 剣山クリーンハイク
 2005年(第31回) 参加者:83名 回収量:33.6キロ
 2006年(第32回) 参加者:79名 回収量:27キロ
 2007年(第33回) 参加者:93名 回収量:24キロ
 2008年(第34回) 参加者:103名 回収量:76.2キロ
 2009年(第35回) 参加者:90名 回収量:88キロ
 眉山の場合は、大型トラックなども使っての回収が進んできているのと、業者による不法投棄があるためか、回収量は格段に増えている。
 2005年(第9回) 参加者:51名 回収量:282キロ
 2006年(第10回) 参加者:120名 回収量:286キロ
 2007年(第11回) 参加者:86名 回収量:241キロ
 2008年(第12回) 参加者:87名 回収量:368.5キロ
 2009年(第13回) 参加者:83名 回収量:約5トン
 2010年(第14回) 参加者:92名 回収量:約4トン
 3月末に鴨島駅から眉山までの山道を歩くウォークラリーの時にも、谷あいに大量の不法投棄のごみを見かけた。

 今回は、4日に一の森ヒュッテで交流(恒例)するために4日に出発。健生山の会の会員以外にも3名が参加したので、一行7名のパーティーであった。若い女性二人は初めての登山。12時に登山リフト駅付近の登山口から登り始め、次郎笈(1929m)から剣山(1955m)を経て(途中、剣山頂上ヒュッテの管理人の奥さんが最近まで健生病院に入院していたので顔を見てきたが、元気に仕事をされていたので、お世話した担当者の若い二人は一安心)一の森(1879m)へ。ゆっくり歩いたので一の森ヒュッテに着いたのが5時前であった。先に来ていたYさんはすでに一人で(とはいっても他の山の会の人たちも到着していて交流をはじめていたようだ)交流会。
 参加者はお互いに無事に楽しく登山できたことを喜びあい、乾杯。5時から始めた交流は、下から持ち上げてきた美味しい日本酒(福岡久留米の特別純米)と焼酎の魔王、ビール、チューハイ、等などで盛り上がった。管理人自慢のあめごのから揚げなどを堪能した。
 ここで私とT女史は、守大助さんを支援する徳島の会の川上事務局長のから会員を拡大するよう厳命されていたので、管理人のUさんにお願いして加入していただいた。宿題が一つ解決したので一安心。
 翌日は、8時にヒュッテを出発して槍戸山(1820m)へ。鹿の食害の影響をつぶさに見ることができた。防護ネットだけでは被害を食い止めることはできない。鹿を適正な数までにしないと、山の荒廃は進むばかりだと感じた。一の森ヒュッテに戻ってきた頃から雨が降り始めたが、それでも大降りにならず、帰りはお花畑経由で下り、登山リフト駅に着いたのは12時前であった。

 疲れを取り汗を流すために、剣山木綿麻(ゆうま)温泉で命の洗濯をした。温泉を出てしばらく下ると、何台も車が止まっていて、登山者が道路に座り込んでいる。どうやらクリーンハイクに参加した人達らしい。よく見ると、車が一台ガードレールにぶつかって、車の前部分がひしゃげていた。更に下っていくと救急車2台と消防自動車2台がサイレンを鳴らしながらすれ違って行った。事故に遭った人の救助のためであるらしい。
 国道192号線に出てしばらく徳島方面に行くと、今度は軽自動車が脱輪して溝にはまりこんでいた。おろおろしている高齢の女性の傍で、若い男性が何とかしているようだったので、私たちも停車。男性4人で車を引き揚げようとしたが駄目だった。暫くするとバスが目の前で停車した。男性が出てきて手伝いましょうかという。手伝いを頼むと10名あまりの若者が出てきた。どこの学生かと聞くと、貞光工業のラグビー部だという。道理で皆体格が良い。車はあっという間に持ちあがって、安全な所まで移動。若者たち、引率の先生ありがとうございました。今朝の徳島新聞によると貞光工業は城北高校に25対16で勝っていた。力が出るはずである。
 女性は、携帯が鳴ったので出ようとしてハンドル操作を誤り脱輪したとのこと。車は新車であった。携帯が鳴った時は、まず安全確認を。
  


 上の写真は、宮内フサ(1985年102歳で死去)作品 藤娘


俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
  ○君に別れて 松原行けば 松の露やら 涙やら
  ○お前正宗 わしや錆刀 お前切れても わしや切れぬ
  ○恋の痴話文 鼠に引かれ 鼠捕る様な 猫ほしや