第14回きょうされん四国ブロック学習交流集会と「旅人」湯川秀樹

 昨日(21日)第14回きょうされん四国ブロック学習交流集会が香川県高松市香川県土木建設会館で行われたので参加した。とはいえ、本来は今日までなのだが、私は今日は徳島で会があるので途中で失礼した。
 四国のきょうされん加入する職員・利用者・家族が150名ほど参加し、講師の話を聞いて論議した。基調講演は「障害者施策をめぐる動きときょうされん」と題して、常務理事の赤松英知さんが話をした。以下はレジメ。


1)共同作業所の原点をふりかえる
◆働きたい
 *一般企業から追い出された人も働ける *地域の力で運営する作業所 *障害者に仕事をあわせる
◆そこから広がる次のねがい
 *くらす *ささえる
◆障害のある人のねがいと実践・経営・運動
 *運動と対応 *運動という根っこがある実践 *運動という根っこがある経営
2)障害者権利条約がわたしたちに教えてくれること
◆障害がある人もない人もみんな一緒
 *「ねがい」は格差の裏返し *他との平等
◆障害は障害者の内側だけにあるのではない(前文e、第2条など)
 *障害は機能の障害と周囲の障壁の相互作用〜医学モデルから社会モデルへ *障害のある人は保護の客体ではなく権利の主体
◆社会参加のためには合理的配慮が必要(第2条など)
 *一人ひとりが必要とする環境の調整や変更 *特別扱いではなく社会参加のために必要なもの
◆どこで誰とくらすか自分で決める(第19条など)
 *地域生活のためには障害を補う支援制度が必要 *地域で孤立したり閉じ込められたりしないよう支援制度を利用できる
3)日本の障害者の制度の状況
◆報酬改定について
◆障害者総合支援法3年後見直しについて
◆障害を理由とする差別をなくすとりくみ
4)障害のある人の地域生活を守るために
◆安永健太さん事件の状況
◆精神科病棟転換問題について
生活保護制度をめぐって
5)きょうされんの役割
◆障害のある人の目線に立ちきってまともな実践・経営・運動を
◆地域で、全国で、障害団体と関係団体との連携を広げること
◆きょうされんの自力をつけること

 レジメは以上の通りで学ぶことは盛りだくさんであった。話の中で強く感じたことは、きょうされんは障害者の立場で、障害者を主人公とした運動・運営を行ってきているということであった。ここが、きょうされんの原点であると強く考えさせられた。障害者権利条約を日本が批准して、障害者運動は新たな展開が期待されるが、この条約の全面的な実行を阻むものの力は大きい。障害者の生活は介護保険制度や生活保護制度と密接につながっている。これらの改善の運動と協力しなければ、障害者の権利・生活も守れない。講師は、権利条約に書かれていることは、今までにそれができていなくて、障害者に対する差別・偏見が残っているからこそ、条文にいろんなことが書かれていると話した。その最たるものは「他との平等」という語で、これは条文中に30回以上も出てくる。この条約を作るにあたっては当事者である障害者が参加して検討が重ねられ、「障害を理由にした差別はもうやめようを世界のルールにとして言葉にした、と話した。今、きょうされんを始めとした障害者にとって問題となっているものに「安永健太さん死亡事件」(詳細 http://yasunagajikenwokangaeru.blogspot.jp/)というのがある。権利条約が求めていることを普及するためにも、この裁判は重要で世論も味方にして、勝利しなければと思った。

 講演のもう一つは、「はたらく・つながる・はっぴい」と題して、社会福祉法人亀岡福祉会(京都)の第三かめおか作業所所長の日下部育子さんが話をした。実際に現場で働いているので、どういう考えで仕事をすることが利用者や職員の発展・利益に繋がるかが理解されたのではないだろうか。副題として「働くことを通じて、地域と、社会とつながり、一人ひとりの夢や願いをふくらまそう」とあった。現代は障害者はもちろん私たちのような障害を持っていない(果たしてそれがあっているかどうかは判断しにくいが)者にとっても生きにくい世の中になってきている。弱肉強食などという言葉が陳腐に思われるほど、ひどい格差の世界になってきてしまっている。日下部さんは、利用者と職員の合意と納得、自主性を一番大事にしていると感じさせられた。そういう中でこそ、利用者の自主性・積極性がうまれ、それが彼ら・彼女らの生きがいを見つけることに繋がっているのであろう。

 講演の後は楽しい交流会であった。場所を高松国際ホテルに移して、堅苦しいあいさつもなく歓談した。恒例の各県の出し物もあった。徳島はいつもの阿波踊り、愛媛は妖怪なんとかという踊り、高知は手品や名前を忘れたがこれも楽しく賑やかな踊りを披露してくれた。普段あまり動かない身体の不自由な利用者も踊りの輪に加わって、活き活きとしていた。


 副題は、「ある物理学者の回想」。著者の誠実で謙虚な性格が理解される文章であった。生まれてから27歳数ヶ月のことについて書かれている。私のように平凡な人間と同じく、若い時には思いとまどったことが知られ少しは安心?した。この後、学者・研究者として業績を重ねてノーベル賞を受賞するわけだが、物理の世界は若く頭が柔軟なときにしっかり学ばび探求しないとここまでにはなれないのだなど感心させられた。徳島肝炎の会の近藤事務局長は、京都で生まれ湯川秀樹の家の側でおり、新聞も配ったというのが自慢?である。しかし、どういうわけか学究的な雰囲気は彼からは感じ取れない。ううむ!湯川秀樹がこの後、平和運動核廃絶運動に加わっていくかを知りたいと思う。


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