施主打合せ...自分の好きな○○ 

昨日は夜7時半から三鷹市で計画中の住宅のおせっさんと打合せ。

個人が住宅を建てるために、すごい額のお金が動く。
その一部ではあるが、計画をたてた事の報酬としてお金をいただく。
実際に建設作業を行うことなく。
すごい仕事だ。
一から関わった物件の、初契約が近い。

それとは別に高齢者施設の、外部避難階段、とバルコニー、及びその手すりを考えている。
好きなようにやっていいよ!!
ていわれて、手を動かしてみて突然東尋坊の崖っぷちにいるような気分になった。
...成立してない。
寸法、素材、施工方法、そしてデザイン、
全部噛み合ないとだめ。

2万枚の写真dataをひっくり返し、自分の好きな階段、手すりをあら探ししてみた。

↓長野県/茅野市民館 すっきりしてるけど、ちょっと角張り過ぎかな..

↓名古屋/オアシス21 ごついな〜、ビカビカしてますけど!?

群馬県/神流町庁舎 階段が建物を引き立てる。こんな感じで階段を魅せたい!!

岐阜県営北方住宅妹島棟 踊り場も鉄骨でもちだしているのだろうか。側げたと同じ厚み。・・むむむm??違う!踊り場が無い!てことは、階高3mに押さえられているという事か!!

↓福岡県/博多小学校 ダイナミックやけど、無難な感じ

↓福岡県/博多小学校 踊り場は、支え無しでOK?

熊本県/八千代市の消防署 薄!

↓横須賀 某美術館 ぺらぺらや〜〜

終(つい)の住まいの設計。それが商売ではあるんやけど、最後にいるためのバショをつくるということに対するリアリティが自分のなかにまだ持ちきれていない。
最後に触れていたい、目にしていたいもの。その形相と質料。いっしょにいたいもの。いっしょにいたい人。

昨日買った新建築6月号に載っていた青木淳の言葉。

建物を物体と感じられるようにすること。それは人と空間との距離を広げることだ。空間は空間で勝手にしていて、人は人で勝手にしている。そういう時、空間は、人の感覚を先取りしない

ウシ先生のおやじとおふくろの話に近いような。

計画論的形式ガチガチ建築 + 素材感あふれる包容力のあるインテリア
う〜ん、どうしてもこうなってしまうのだろうか。建物として強く感じられるようになっているのが悔しい。
青木さんのいうような人と建物の距離感をつくりだせればな。
そういうのが、ついの住まいとしての居心地の良さをもたせられれば。
居住者だけでなくスタッフが両方ともよいとおもえなければならない。

外階段と手すり考え始めたら、全体のコンセプトにまで及んでしまった、いや当然なのだけど。
知恵熱がでてきた...