「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1910(明治43)年2月1日(火) (69歳) 渋沢栄一、第一銀行株主総会で議事を主催 【『渋沢栄一伝記資料』第50巻掲載】

日栄一、東京銀行倶楽部に於て開かれたる、当行第二十七期定時株主総会及び臨時株主総会に出席して議事を司宰し、同期業務報告の外、韓国に於ける当行業務引継の経過を報告し、更に昨秋渡米実業団長として渡米せる経緯を報告す。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代 明治四十二年−昭和六年 / 2部 実業・経済 / 1章 金融 / 1節 銀行 / 1款 株式会社第一銀行 【第50巻 p.23-27】

1910(明治43)年2月1日、第一銀行第27期定時株主総会および臨時株主総会が開催されました。渋沢栄一は同行頭取としてそれぞれで議長を務め、営業報告、韓国銀行への業務引継ぎ、定款改正について報告しています。
また、総会開会に先立ち、栄一は前年に参加した渡米実業団についても報告しています