書誌事項
青淵論叢 / 渋沢栄一述 ; 小貫修一郎著
東京 : 統計資料協会, 1933.02
2, 4, 174p, 図版1枚 ; 23cm
注記: 渋沢栄一の肖像あり ; 奥付の発行兼印刷者: 高橋重治
解題
渋沢栄一に私淑した小貫修一郎は栄一の談話を筆記編集し、『青淵回顧録』(青淵回顧録刊行会, 1927)として上下2巻で刊行。本文は栄一の幼時から米寿までの出来事についての談話56項目をまとめたものだが、下巻に付録として収載した「青淵論叢」では、経済道徳合一説を唱えた栄一の倫理観、経済観、人生観などに関する談話32項目をまとめている。この「青淵論叢」の部分を栄一没後に単行本として刊行したのが本書である。内容は『青淵回顧録』掲載のものと同一。
『青淵回顧録』の小貫の序文には同回顧録が栄一の校閲を経たものではなく、小貫の文責で刊行したと記されている。しかし本『青淵論叢』の序文では、発行者高橋重治が「子爵の校閲を経た」と記している。
本文を読む
- 青淵論叢 (統計資料協会, 1933.02)
〔国立国会図書館デジタル化資料〕
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1211829
書影
*左は標題紙。背は赤が初刷(1933年2月)、茶が第3版(1933年9月)。
目次(大項目のみ)
項目 | ページ |
---|---|
写真[渋沢栄一] | 巻頭 |
諸言 / [高橋重治] | 巻頭1-2 |
目次 | 巻頭14 |
家訓 | 1 |
富者の要務 | 5 |
堅固正当なる目的を持て | 11 |
立身出世の秘訣 | 17 |
現代青年の短所と通弊 | 22 |
信用を得る人得ない人 | 29 |
資本よりも信用 | 33 |
叱言の云ひ方 | 39 |
堪忍強くなる様に修養した体験 | 43 |
克己心を修養した体験 | 49 |
真の成功とは何か | 59 |
予の人物鑑識法 | 64 |
常識の発達と其の修養 | 72 |
口舌は福禍の門 | 74 |
順逆両境の覚悟 | 77 |
人間処世の道 | 82 |
弊を見て功を没する勿れ | 86 |
道理論 | 93 |
大国民は斯う有り度い | 99 |
日本経済聯盟に対する所感 | 103 |
対支政策の根本義 | 107 |
思想問題と教育の改善 | 114 |
我国労働問題の前途 | 123 |
外来思想と咀嚼消化の力 | 126 |
国家観念と世界主義 | 129 |
世界主義に立脚して産業の発達を期せ | 132 |
国家振興と其の根本策 | 136 |
政治経済と道徳観念 | 141 |
道徳と経済の合一説 | 145 |
商業道徳の振興 | 152 |
事業経営に必須の条件 | 154 |
我国の財政経済問題 | 166 |
外部機関の所蔵データほか
NDL-OPAC / CiNii Books 1,2 / Worldcat 1,2 / NDL Search / Webcat Plus 1,2 / Googleブックス 1,2
参考リンク
- 第16款 栄一ノ演説・談話ヲ編集刊行セルモノ 14.青淵論叢
〔『渋沢栄一伝記資料』第48巻 目次詳細(綱文)〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/48.html#DK480048k - [栄一関連文献][文献解題] 『青淵回顧録』 【青淵回顧録刊行会,1927】
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2013年9月10日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20130910/1378780351