ポケモンXY感想−76話目
第76話 「風とタマゴとオンバット!」
ポケモンに癒しを求めている、純粋なポケモンファンの皆様、お待たせいたしました。
ここのところ綺麗に5話毎に訪れている大橋脚本回。さっそくヤンチャムとハリマロンが相撲したり、セレナとユリーカがテールナーをブラッシングしたりと、始めっから可愛さ全快。
一方ルチャブルはと言うと、森の中でトレーニング中。クノエジムで大活躍を見せた彼は、さらに精進する。
そんなルチャブルが、なんか拾って来た。これなんのBGMだろう。
おいおい勝手に拾って来ていいんかい。
ここに落ちてたで〜、と森の中に案内するルチャブルだが、仲間が居る訳でもなければ、巣があるでもない。完全に放置状態のタマゴ。
で、急に光りだすタマゴ。
サトシ 「いま光ったぞ!?」
シトロン 「もうすぐ生まれるんじゃ……!?」
セレナ 「えぇっ!?」
サトシ 「うわぁぁぁ大変だぁ!」
ユリーカ 「わぁぃ生まれる生まれる〜!」
無邪気にはしゃぐユリーカ、ハリマロン、ヤンチャム。
そう言えばハリマロンが目立って出演するのは、何故だか久々な気がする。最近影薄かったからなぁ。
セレナ 「暖めた方が良いんじゃない?」
サトシ 「よしっ! それならオレに任せろ!」
何の根拠を持って“任せろ”と言ったのか。
サトシに続き、ピカチュウ、ルチャブル、ハリマロン、ヤンチャム、ユリーカ、デデンネ、そしてヒノヤコマも暖めに加わる。
どことなく“イワークでビバーク”を彷彿とさせるシーン。
そしてここに来て、ヒノヤコマの特性が“ほのおのからだ”であることが判明。ゲームではお世話になりました(ミアレで)。
そんなヒノヤコマの力が大きかったのか、タマゴは無事に孵化。
相変わらず“割れたタマゴどこ行った”と突っ込みたくなるポケモンの孵化。
出てきたのは紫色に大きな耳が特徴の、オンバットだった。
さっそく自己紹介するメンバーたち。
ルチャ 「ちゃぁぶちゃぶ、ちゃぁぶ!」
ハリマロン 「りぃまぁろーん!」
ヤンチャム 「やぁんちゃやちゃやちゃぁ!」
ヒノヤコマ 「やぁまやまっ、やまやまっ!」
ジム戦除き、これまでさほど出番が無かったポケモンたちのアピール。
……は良いとして、泣きだすオンバットは“ちょうおんぱ”を併用。地味に迷惑。
しかし、サトシが撫でると泣き止んだ。まぁ、タマゴから孵って初めて見たのがサトシなのだから、当然と言えば当然か。
う〜む、やはりヨーギラスが思い浮かぶ。あのヨーギラスも可愛かったからなぁ。
お腹が空いたのだと思いユリーカが果物をあげてみると、オンバットはなにやら超音波を発する。そして首を横に振る。鳴き声可愛い。
どうやら果物の熟し具合を確認していたらしく、ユリーカが渡した果物は、まだ食べられる甘さでは無かったらしい。
サトシ 「へぇ〜そんなこと出来るのか」
シトロン 「グルメなんですね」
その遣り取りを見届けた、先ほどの面子。オンバットに美味しい果物をあげようと、こぞって木に登り、果物を もぎ取った。
考えてみると、ルチャブル、ヒノヤコマ、ヤンチャム、ハリマロンの組み合わせが表立って行動するのは珍しい。
……が、全部ダメらしい。ぐずるオンバット可愛い。
この果物は好みじゃないのかと思いきや、ユリーカの持っていた果物当たりだったようで、美味しそうにかぶりつくオンバット。
これすっごく甘いよ〜とユリーカとサトシが同じ果実を かぶりつく様は、まるで兄妹のようだ。……そう言えばシトロン居たっけ。
満腹になったオンバットは、徐に羽ばたき始める。
……のだが、落ちた。
泣き出すオンバットをサトシが撫でると、やはり泣き止むオンバット。
セレナ 「サトシを親だと思ってるのかも」
まぁ、タマゴから孵って初めて見たのがサトシなのだから、当然と言えば当然か。
ユリーカ 「赤ちゃんだから飛べないのかなぁ?」
シトロン 「普通は生まれてすぐに飛べるはずですが……」
生まれてすぐ飛べるものなのか……?
セレナ 「きっと、飛ぶコツがあるんじゃない? ほら、自転車にもコツがあるように」
そう言えばセレナの自転車は壊されないのかな?
では、そのコツを見つけるにはどうすればいいのか。名乗り出たのがこの2匹。
クノエジムで活躍し、この流れに乗ろうとするのか この2匹。
まずはヒノヤコマが見本を見せる……が、上手く行かない。
そこでシトロンの提案で、まずは風に乗ることから始めようと言うことに。
となればルチャブルの出番。
滑空する手本を見せ、オンバットが走り出す。ピカチュウ、ヤンチャム、ハリマロンも一緒に走る。こいつら可愛いぞ。
しかしやっぱり上手く行かず。
そこでルチャブルは考えた。風が吹き抜ける丘からなら、風に乗る練習に もってこいだと。
早速風に乗るオンバットだが、ここでロケット団が登場。
オンバットと、庇ったルチャブルを捕獲。オンバーンに進化させれば戦力になるだろうと、オンバットを奪いたかったらしい。
ヒノヤコマで応戦するサトシだが、マーイーカのスミを顔に受け、落ちていくヒノヤコマ。アニポケの中で、飛行ポケモンが目つぶしされるのは恒例行事である。
で、サトシが物凄い勢いでヒノヤコマをキャッチ。本当に物凄い勢いで。
久々にサトシらしい脚力を見た気がするが、その時の彼の獲物を狩るような表情にも注目である(トップ画像)。
そんなこんなで逃げ切ったロケット団。
オンバットとルチャブルは、木を介して互いにロープで繋がれていた。ついでに“ちょうんぱ”対策で、ふざけたネーミングの耳栓まで用意しているロケット団。ニャースの耳栓が斬新。
オンバットは羽ばたいて逃げようも、やはりまだ飛べない。
ムサシ 「ったく。飛べない奴はポイするよポイ」
ルチャ 「ちゃぶ? ちゃぁぶちゃぶちゃぁ!」
ニャース 「“オレも飛べない”と言ってるニャ」
ルチャブルそういうキャラだったっけ!? でも可愛いぞ!
ムサシ 「頭良いんだか悪いんだか……」
コジロウ 「散々パーッと飛んでたじゃないか」
ルチャ 「チッ……」
いやでもルチャブル可愛い。その出で立ちでその言動は可愛い。
そして一人称が“オレ”であることも判明した。
ニャース 「オンバットはどうやって進化させるのニャ?」
コジロウ 「え〜っと、オンバットの進化方法は……」
ムサシ 「なぁ〜んか魔法かけたみたいに瞬時に進化する方法ないわけ? まさか、石使って進化するとか、その時間にならないと進化しないとか、面倒くさいポケモンじゃないわよねぇ?」
……時間進化の概念がアニポケで出てきたことに驚きである。
ムサシ 「もしかして逆さにするとかぁ?」
マーイーカ 「かーいーまー?」
逆さになって逆さの発言するマーイーカ可愛いぞ!
そして地味に進化フラグやめてくれ。カラマネロになったコジロウのキャラに合わないからやめてくれ。
コジロウ 「……これだ。“育てる”、と書いてある」
ムサシ 「ぅぅぅ面倒くさぁい……」
コジロウ 「それが楽しいのさ。マーイーカも、うまく育ってる!」
……うん。やっぱりコジロウは憎めない。
で、そんなことしている間に、ルチャブルが爪でロープを千切る。考えてみると、ロープくらい力尽くで切れそうだが、まぁそこはご愛嬌。
追ってくるマーイーカに容赦ない“とびひざげり”を撃ち込み、その隙に逃げるぞと駆けだすルチャブル。
オンバットの尊敬の眼差しっ!
まさかルチャブルが兄貴キャラになるとは、当初誰が予想していたであろうか。
そう言えばデデンネもピカチュウに憧れる描写があったりと、XY編はポケモン間の絆も多くて好感が持てる。
ルチャブルの兄貴っぷりは止まらない。
飛べずにモタつくオンバットを背中に乗せて、マーイーカとバケッチャから逃げる。
2匹の攻撃をかわし、再びマーイーカに“とびひざげり”を当て、さらに逃げるルチャブル。マーイーカ踏んだり蹴ったりだが、バケッチャに格闘ワザは効かないので仕方ない。
その後、オンバットの提案で、洞窟内に逃げ込んだルチャブルとオンバット。
それを見たバケッチャとマーイーカは、さっそくムサコジに報告した。
バケッチャ 「ちゃちゃちゃちゃっちゃぁ!」
マーイーカ 「まーまぃいかいっか!」
ムサシ 「よし」
コジロウ 「でかした!」
……おい待てなんで分かった!?
という当然の疑問はさておき、洞窟内に入ったムサコジニャースだが、思いのほか洞窟内は真っ暗。
出てこい臆病者、と言われてカッとなるルチャブルだが、それを制止したのはオンバットだった。まるで、僕に任せてと言わんばかりに。
オンバットが何をしたかと言うと、超音波で洞窟内の動きをサーチ、ロケット団の位置を正確に把握したのだ。
そしてそれをルチャブルに伝え、ルチャブルがロケット団に直接攻撃。直接攻撃である。
なんかこう……、電撃とか火炎放射なら、アニメ特有の可愛げがあって笑って済ませられるのだが、ルチャブルの場合、普通の蹴りである。思いっきり打撃系である。まさしく闇討ちである。
これ……、痛いだろうなぁ。
ムサシ、コジロウ、ニャースに容赦なく闇討ちを喰らわせると同時に、耳栓を叩き落とすことに成功。そこでオンバットが“ちょうおんぱ”を発した。
だめだ……こんな真っ暗闇で、聴覚に神経がいってる状況で“ちょうおんぱ”はマズい。ニャース死にそうな顔してるもん!
慌てて洞窟から飛び出したロケット団3人に、ルチャブル&オンバットと勘違いした、バケッチャとマーイーカの攻撃。もはやコントである。
そして駆けつけるサトシたち。
サトシ 「ルチャブルとオンバットを返せ!」
ムサシ 「返したくても、どこにいるか分からないのよ!」
セレナ 「しらばっくれて……!」
ユリーカ 「やなかんじ!」
ムサシ 「マネしないで!」
メカメガシンカ回に続き、ロケット団のマネするユリーカが可愛らしい。
考えてみると、ロケット団の口上、口癖は子供に人気だったりする。……少なくとも、私が小学生だった当時、現役で無印編を見ていた頃は。
ほぼ逆切れでバトルに突入することになるが、まぁ残り時間的に展開はお察しである。
バケッチャとマーイーカに対し、サトシが繰り出すはゲコガシラのみ。
“みずのはどう”二刀流というテクニックを披露し、攻める攻める。
相変わらずゲコガシラの優遇っぷりは健在。
サトシ 「よぉし! ピカチュウ、トドメの“10万ボルト”だ!」
セレナ 「サトシに……」
ユリーカ 「任せてれば……」
シトロン 「僕たちの出る幕はありませんねぇ」
……と言いたげな表情の背景3人。
仮にも悪役相手に、笑顔で観戦できるスキルは大したものだ。まぁそれがロケット団の良い所でもある(最近は割とガチだけど)。
そしていつも通り、空の彼方へ吹き飛ばされるのであった。
ほとぼりが冷め、果物をお腹いっぱい食べるオンバット。
気付けば夕刻、そろそろ出発の頃合いだ。
サトシ 「オンバット、お前はどうする?」
オンバット 「くぅ〜ぅっぅ?」
サトシ 「オレ達と一緒に旅をするか?」
……いや、ここまで面倒見ておいて懐かれたんなら、聞くまでもなく一緒に連れて行くのが普通だろう。
オンバットは嬉しそうに、サトシに飛びついた。
セレナ 「やっぱり、サトシのこと親だと思ってるのね」
ユリーカ 「いいなぁ〜」
サトシ 「よろしくな、オンバット!」
ってなわけで、3体目の飛行タイプ、オンバットをゲットしたサトシ。
飛ぶことは行く行く考えるとして、そうなれば自然とルチャブル&ヒノヤコマの出番も増える訳だ。オンバットの加入は、サトシの手持ちを平等に活躍させるキーになるのかもしれない。
生まれて間もないオンバット。まだ幼さが目立つが、洞窟内の活躍やルチャブルへの憧れなど、某キバゴとは違い、今後に期待できる面や、アニメ映えしそうなキャラを持っている。
ルチャブルと共に、オンバットは今後、体も心も大きな成長を見せてくれるはずだ。
ラストでもルチャブルの可愛らしい一面を見せてくれた大橋脚本には、やはり和まされたのであった。
● 総括
大橋脚本ならではの、ポケモンたちの可愛らしい面が光る、とても微笑ましい回だった。
特に、バトル以外でルチャブルにスポットが向けられたのは初めてか。これまで影が薄かったが、ジム戦に続き、今後、オンバットの教育係として力を発揮しるのだろう(比例してヒノヤコマの孫z内が危うくなる可能性大)。
ロケット団の初代的なノリも、ポケモン世代から見れば嬉しい描写だ。
● 次回ひとこと予告
→ この状況でスカイレースとか、オンバットに対する無茶振り以外の何者でもないぞ……。
→ ピカチュウ喋ったぁぁぁぁぁ!? ショータは伏線だったのか!?
● おまけ
クノエシティ出発。本来ボール工場はクノエに隣接しているが、アニメでは移動を挟むため、それに則り、地図上でも場所をずらした。