新ブログ開始

タイトルを変えました。
読んで字の如しです。
って普通知らないですよね、
こんな当て字。
私も最近初めて知りました。


多くの方にご挨拶・ご連絡もせず
今日のここまで来てしまって申し訳ありませんでした。
実は先週2月5日にアフガニスタンを去り、
2月6日からスーダンに赴任しました。
職務内容は相変わらずの分野です。


昨年末に最後のブログをアップして以来
ブログをアップデートする意欲を失っておりましたが、
ようやくすべてが落ち着き始めたので
新しい一ページを書き留めておこう思った次第です。


ベースは首都のハルツームになります。
初めてハルツーム(というかアフリカ大陸上陸も初)に来ましたが、
思っていたとおりインフラは大分整ってます。
カブールから来ると、電気が24時間ちゃんとある
ということですら感動的であります。
道路もそこそこ快適ですし。
生活用品もほとんどのものは手に入るようです。
聞いてみたらチャイルドシートも売っているくらいですし。
でもこれらはハルツームに限っての話のようです。
街並みの印象は開発途上でのっぺりという感じ。
なんとなくアメリカの地方都市の大雑把感に合い通じるものがありますね。
でも一部地域は街と呼ぶにふさわしいほど
家やアパートが密集しています。
あと赤っぽい土の色がとても印象的。
ただ物価が若干高いです。
輸入品が多いからでしょうか。
あと、家賃が高い。
一軒家だと月4000、5000ドルとかざらにありますから。
とてもそんなところには住めませんので、
もっと安いところをいま探しているところです。
4月には家族を日本から呼び寄せる予定であります。
当初このことで大変悩みましたが、
いろいろな方のアドバイスがいただけて、
また自分の目でハルツームを見て、
まぁ何とかなりそうだという楽観的な見通しを今は立てています。
とはいえ家族には難しい決断をさせてしまいました。
もちろんじっくり話し合った末の合意には違いないのですが。
こういう仕事をしていると、
家庭と仕事の両立ということが
すごくハードルの高いことに感じられるときがあります。
その意味で仕事に理解を示してくれた家族に感謝です。


まだ来て間もないので
政情や経済・社会情勢、歴史、文化は追々知ることになるでしょうが、
仕事はなかなか思うように進まないだろうなという
ざっくりとした印象をこれまでのところ感じています。
ただし勤務してたった数日のハルツームのHQや
Guest Houseでの雑談を通じての印象ですので
いい方向に変わればいいのですが。


遅ればせながら、
アフガニスタン勤務中に皆様からいただいた
これまでのご厚情に感謝申し上げます。
どれくらいの頻度でブログをアップできるかまだ未知数ですが、
これからもご愛読のほどよろしくお願いします。

掌の上で踊らされているのだよ

昨日、知人数人と夕飯を食べに行った。
そのうちの一人の方は普段パキスタンに駐在されているが、
たまたま現在アフガニスタンに出張されていて
同席相成った。
その方からパキスタンの昨今の政情や国情全般に関する
様々な興味深い話を聞かせてもらったのだが、
一つ印象的だったのが、
現在の混沌とした政情はある意味、
すべて筋書き通り演じられているに過ぎない、
つまりグランドデザインが既にあって
色々表面上事件が起こりはするが
結局はそのデザイン通りに物事が進んでいる、
という分析、見立てであった。
表面上は反目したりしても
やはり彼らは裏でウインクし合っているんだなあと
改めて得心したのだが、
後でふと、口の悪い同僚が以前話していた
パキスタンのある一面をうまいこと言い当てている(と思しき)
小咄を思い出した。
ちょっとここに書きとめておこう。

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処は某国、ここで警察に関する国際会議が開かれた。
各国の警察を代表して警察庁・警視庁長官の歴々が集った。


各国の代表はそれぞれの警察システムの名誉にかけて
お国の警察がいかに優れているかを高らかに謳い上げた。
口火を切ったのはイギリス。


「我が国の警察Scotland Yardが優秀な人材に恵まれ、
優れたシステムを構築してきたことは世界的にも夙に知られた事実である。
仮に凶悪な事件が起こったとしても、
我々は72時間以内に必ず犯人を逮捕するだけの自信がある!」


それを聞いて対抗意識をメラメラと燃やしたのは海を挟んだお隣フランス。


「我が国の警察は近年、情報収集システムを抜本的に改善させ、
犯罪対策へのポジティブな効果が顕著に見られるのは
賢明なる皆様は既にご存知だと思う。
仮に凶悪な事件が起こったとしても、
我々は48時間以内に必ず犯人を逮捕するだけの自信がある!」


それを聞いた他の先進国の代表もそれに勝らんと、
「我が国ならば36時間以内に!」
「いや、我が国は24時間以内に!」
「我が国は18時間以内も可能である!」
とビューティーコンテストが繰り広げられた。


それら議論のほとぼりが漸く収まりかけた頃、ゆっくりとした風情で起立した代表がいた。パキスタンの警察長官である。


「我が国は残念ながらこれまでスピーチをされた先進国のように、
経済的余裕があるわけでもなく、
人材に恵まれているわけでもなく、
またシステムもまだまだ改善の余地がある。


しかしこれだけは言わせて貰いたい。
仮に凶悪な事件が起こるとしたら、
我が国はその犯人を見つけることができる!
それも事件の48時間前に!」

本&中国

サンタさん

ことしのクリスマスのおくりもの、ぼく、わがままいわないよ。この本をいっさつだけください。

The Great Game: Britain and Russia in Central Asia

ともかず



どわはははははは。なんだ、この値段は。本一冊で¥613,730って。

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中国がアフガニスタンの世界最大級銅山の開発プロジェクトを受注


BBC NEWS | South Asia | China wins major Afghan project


銅山開発権を確保するために30億ドルという金額が高いのかどうか私には判別できませんが、
単純に素人目で見て、一プロジェクトに30億ドルもの投資、
しかもカントリーリスクの高いアフガニスタンでの投資です。
驚きました。
文中には当該銅山は比較的安全な場所に位置すると記述されており、
地図を確認しながらLogar州出身のアフガン人同僚に確認したところ
確かにその地域は治安はいい(というか人里離れているため)とは言っていましたが、
でもやはりLogarですからねぇ。
銅山の位置するdistrictは昔ヒズビ・イスラミの活動拠点だったし、
Logar全般を見ても事件、反政府活動の不穏な噂は後を断ちません。


アフリカ各地でも天然資源確保のために中国は大規模な投資、援助を近年展開してきており、
その手法に対して既存の援助国から様々な批判(やっかみ?)を受けていますが、
そんな批判も何のその、中国のニーズは止まるところを知らないという感じですね。

イスラムにユーモア・センスはあるのか?

それにしても何と挑発的なタイトルをBBCは付けたのだろう。


BBC NEWS | UK | Magazine | Does Islam have a sense of humour?


記事を読めばもちろんタイトルを否定する内容なのだが、
BBCがこういうタイトルで記事を書くこと自体
イギリス(もしくは欧州、西洋と言い換えることも可能だろう)の中に
イスラムに対する強烈なステレオタイプが存在することを想起させる。
これはムスリム人口が着々と上記の地域で増え続けながらも
必ずしもムスリムたちが社会にうまくintegrateされておらず、
またマジョリティーステレオタイプを払拭できるほど
ムスリムたちと交流を果たせていないということの表れなのかもしれない。
それゆえ爆弾テロ事件やCartoon事件、『悪魔の詩』事件など
イスラム教徒やイスラムの教えにリンケージするような事件が欧州で起こると
それがさもイスラムの教えの根本に起因し、
ゆえに全ムスリムをrepresentしているが如くに捉えられてしまい、
ステレオタイプを増幅して固着化させてしまう方向に機能してしまうのだと想像する。


多分ムスリムたちと日々仕事や生活上接している人なら分かると思うけれど、
笑いを好むという性癖は当然ムスリムも強くもっている。
この記事の内容を読まずにタイトルの質問だけされたら、
あまりにリアリティーを欠落した質問ゆえに
隠された意図が何なのか勘ぐってしまうか、
もしくは全くの無知なのかと蔑んでしまうかもしれない。
もちろんアフガン人、日本人、西洋人等々の間で
ジョークの質、語り方、笑いのつぼは異なるわけで、
それは裏返して言えば何をタブーと見るか、
文化的・社会的・歴史的コンテクストによって
そのboundaryは異なるということと重なる部分があるだろうし、
笑いのつぼの違いも含めたそういった違いは日々感じるところではある。
とまれ、イスラムにだけ「犯人」探しをするような語りかたは
物事が生起するまでの多面的な背景を見誤らせるだろう。


余談ではあるが、
それでも個人的体験では男性間に限った話で
下ネタというのは万国共通のような気がする。
ただし最初から飛ばしすぎるのはまずいけれど。

EUがアフガン・ケシの医療利用を支援

以前私のブログでも取り上げたが、
アフガニスタンで栽培されるケシを医療用途に専ら使用するという仕組みを作って
合法的に利用してはどうかという議論がある。
その案が何とEU議会で圧倒的多数で可決されたらしい。


http://www.afghanconflictmonitor.org/2007/10/european-parlia.html


麻薬対策がこれまで全くうまく進んでいないことにアメリカが業を煮やしており、
ここ最近のアメリカ紙でも
再度、飛行機から枯葉剤(のようなもの)を散布して
強制的にケシを根絶やしにするしか方法がないのでは
というAssumptionがアメリカ政府内の一部に広がっている
と報じられていた矢先だったため、
EU議会がアメリカの動きを牽制したとも読める。


まだこの案をEUがどう具体化しプロジェクトを回していくのか明らかではないが、
麻薬対策の新機軸ということで
注目すべき動きではあるだろう。

あ、こんなところにいたかー

ジャパニーズ・ブルカ発見。


Breaking News, World News & Multimedia - The New York Times


これを作って商売にするという着想もすごいが、
800ドルもするのに20着売れているというのも驚きだ。


記事終盤のコメントもいかす。
"She said she had never heard of the skirt's actually preventing a crime."


ジョークなのか本気なのか。