関西の数少ない期待の星〜ソーセージ

最近ある東京のちょっとした関係者の人に、「大阪の期待の若手三組ほど教えて、レッドカーペットに出てないクラスでヨロシク」という風に言われて、とりあえずソーセージ、さらば青春の光の二組は何も考えずに即答できたのですが、三組目がしばらく考え込んでも出てこなかったので、レッドカーペットに出てるけど、女と男で勘弁して貰おうかと思ったのですが、以前に「base腐女子」について解説してくれた子に、このお題を教えて候補となるコンビを出して貰って、ようやくガスマスクガールと和牛を思い出して、とりあえずガスマスクと言ったんですが、本当に三組目が全然出てこなくて苦労しました。
これ例えば2004年ぐらいに同じ質問されたら、「鎌鼬天竺鼠ジャルジャル」とか即答できたというか、三組に絞るのが大変だったかもしれないのに、三組目が言えなくて悩むという事態になるとは、正直思いませんでした。
しかしこの質問をされた時に、ためらいもなく一番手で名前が出てきたのはソーセージというbaseよしもとで活動している三人組でした。

『LIVEワラb ソーセージ1Hソロライブ『9』』 - ike-chinの日記

そのソーセージのファーストライブについては、まさに先の「base腐女子」が大喜びという内容のライブだったようで、大の男である僕が見に行く必要はないライブ構成だったというレポートですが、元々からこの三人が組んでいた過去のコンビ、河井山名鯉女房(後にビンチョウタン)、金時といったコンビ自体が、女子中二病をこじらせたような人たちに、好かれやすいネタや芸風のコンビだったから、baseやワッハに通っている常連客をしっかりゲットすることなどは、お手の物というところでしょう。
しかし僕がこの人達を関西で現在くすぶっている芸人の中で、一番将来性を見出しているのは、M-1とかテレビの賞レース予選で見たネタが、その枠に止まっていなかった事にあります。例えばオンバトやレッカペで東京の芸人と並ぶと、まだまだ劣るところは多いかも知れませんが、三人ともキャラクターも演技力もそれなりに豊富で、その点について出し惜しみしない所などが、「baseよしもとでウケること」で止まってしまう大阪吉本の若手が多い中で、そういう事は過去のコンビで全て出し尽くしましたでも言うかのごとく、大阪の若手芸人には珍しいネタ運びが目を引きました。だから当然のように僕もこのライブでやったという、ソーセージの路線については全く興味がありません。
しかしここでbaseよしもとではお客さんウケするものをする、テレビや賞レースの予選では、しっかりと世間ウケするものをするという、使い分けが出来るのではないか? という過大評価かも知れないけど、そういう期待を持っています。結局いまの大阪吉本の若手は、劇場とか先輩芸人とか、劇場に通い詰めるファンといった身内にしっかりと評価されないと、外での勝負ができる位置に身を置く事は出来ないんだけど、どうしてもそうやって評価された人たちは、アウェーでも身内受け、大人の審査員を前にしても、女子向けのネタをして失敗していったコンビが数多くいましたが、ソーセージがそこに陥らないのか? baseで受けることと、賞レースや全国のテレビ番組で受けることの違いを、しっかりと分かっているのか? というのを注目してみたいです。
でも去年末のABC予選で、凄い良いコントをやっていたのに、いかにも女子中二病な方が喜びそうなボケを入れて、大失敗してしまっていたのを見ると、そういうのを掴み切れていないのかなあという危惧は、少し残っているのですが。