武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 朝のワンプレート(6)

 一日3回の食事のうちで、朝昼晩のどの食事に力点を置くか。お国によって重点の置き方が違うという話を聞いたことがある。例えば、産業革命期のイギリスでは、朝食と昼食が1日の主要な食事として位置づけられて、心身のエネルギーを養う役割をはたしたという。
 スペインや南欧などでは、昼食をディナーと呼ぶなどして、食事の中心と位置づけタップリと時間をかけて食べて、その後にシェスタをとり、夕飯は昼食の残り物で済ませるという生活習慣があったらしい。最近では、若いビジネスマンあたりからこの習慣は崩れてきているという話を聞いた。
 また、日本でも電気が普及する以前の、ランプやロウソクの時代は、燃料節約のため夕方の早い時間に軽い夕飯ですませていたという、そんな時代が長かったらしい。
 労働のスタイルや階層・階級によって、3回の食事のどこにウェートを置くか、いろいろ違いがあるのは当然だろう。この国の今は、深夜にまで仕事や勉強や遊びが伸びて、夕食が夜食となるなどして朝の空腹感を感じなくなり、出勤や登校の忙しさもあって、朝食を食べない人が増えているという。
 それぞれの生活習慣にあわせた食のスタイルが自然に出来てくると思うので、どれが良いとか悪いとか言えることではないだろうが、今のわが家では、少し時間をかけてしっかりと朝食をとることが、健康管理の第一歩になると考えて実践いる。

 前置きはこれくらいにして、朝の献立を紹介してゆこう。

3月某日の朝食(上) ・味噌汁(豆腐、ネギ、油揚げ、干し椎茸)・ご飯・蕪の葉のおひたし・蒸し人参スティック・茹でブロッコリー・牛蒡のキンピラ・茹でキャベツ・エリンギと油揚げのきんぴら・ダイコンと鶏挽肉の煮物・蕪の甘酢漬け・プレーンオムレツ・画像にはないがコーヒー入りホット牛乳

3月某日の朝食(下) ・ポタージュ(ブロッコリーの茎、マッシュルーム、牛乳)・ご飯・茹でキャベツ・牛蒡のキンピラ・蒸し人参スティック・茹でブロッコリー・蕪の甘酢漬け・人参の温野菜・蕗の葉の佃煮・エリンギと油揚げきんぴら・プレーンオムレツ・コーヒー入りホット牛乳


 ご覧のようにわが家では、脂を使った料理法はめったにしない。また、生のまま野菜を食べるサラダの類は、ほとんど出さない。そうする方が、食材の味の切れがよくなり食べやすく、美味しく食べられるからである。冷蔵庫による保存も、この程度の加熱による保存が、鮮度の持ちもよく味が落ちないからである。また、オーバーしがちなカロリー摂取を抑制するという効果もある。