鳥取:蕎麦きり たかや

今日は鳥取市内の米里という地区にある蕎麦屋、「たかや」さんへ。
このお店は、もとは鳥取駅の裏側にあったもの。そのころ鳥取に来ると、よくここで昼間から酒を飲んでいたものだった。ところが、今年の春先に隣家から出火、延焼で閉店してしまっていた。
それが、ちょっと郊外に移って店を再開したと聞き、訪ねてみることにした。
 
この建物は、なんでもかつての米里農協の倉庫(?)を改築したものだとか。店内は梁が高いところにあって、吹き抜けのようになっていた。倉庫の2階をぶち抜きにしたのだろうか。厨房の上に、バング&オルフセンのオーディオシステムが据えてあって、クラシック音楽がかかっていた。木造建築の屋根に反響して、柔らかく響いていた。
 
まずは蕎麦味噌と野沢菜のおやきでビールを一本。以前のお店では出汁巻き卵なんかもあったように思うが、こちらのお店ではおつまみもシンプルなものばかり。
 
続いてもりそばを肴に冷酒を一献。今日は島根のお酒だった。付け合せは、鳥取名物のらっきょの漬物。


米里に移ってちょっと気軽には来られなくなってしまったが、お店は広々として実にいい感じ。また通いたいと思う。

『劇画 毛沢東伝』

劇画毛沢東伝
藤子不二雄A・画。先日梅田のヴィレッジ・ヴァンガードで購入。「A先生の画風がハマってる!」とか、ヴィレッジ・ヴァンガードの店員の手書きのあおりで書いてあったが、まさにそんな感じ。
1971年に「週刊漫画サンデー」に連載されたものを、2003年に実業之日本社から復刻したもの。連載当時は、それまでギャグマンガを主に描いていたA氏が、「はじめて劇画に挑戦」したものだったとか。まあ、劇画というよりは、「まんが道」で足塚茂道がしきりに描いていた「絵物語」的なタッチなのだが。
国共合作とかの経緯がすでにうろ覚えになっていたので、その辺の復習には最適だった。
ただ、A氏自身も復刻版のあとがきで書いているが、毛沢東の生涯を大きく二つにわけたときの前半部分…すなわち「長征」を経て1949年の中華人民共和国成立までしか、この漫画には描かれていない。それは、毛沢東のヒロイックな部分だ。
でも昨今問題になってきているのは、むしろ生涯の後半部分…文化大革命以降の功罪なのではないだろうか。その辺を、復刻ついでに書き足してもらえたらよかったのに、と思った。