自由社版教科書による盗用、市販本回収 一斉に報道

各紙夕刊に掲載されているとみられます。

歴史教科書:他社の年表流用が発覚、自由社が回収
 
新しい歴史教科書をつくる会」主導の教科書を作成している「自由社」(東京都文京区)が今年発行した中学用歴史教科書「新しい歴史教科書」で、年表の大部分を他社の教科書から流用していたことが分かった。自由社著作権侵害の恐れがあると判断し、市販本約1万5000冊の回収を進めている。
自由社によると、問題の教科書は3月に国の検定に合格。横浜市内8区で使用され、書店でも1冊1260円(税込み)で販売されている。巻末の年表のほとんどの項目が、東京書籍発行の02年度版教科書と一致していた。
自由社は東京書籍に謝罪。7月中旬に文部科学省横浜市教委などに報告、同27日から回収を始めた。自由社は「当時の編集長と連絡が取れず、経緯が確認できていないが、編集者として常識外の行動で申し訳ない」と陳謝。東京書籍は「大変残念で遺憾」としている。【福田隆】
毎日新聞 2011年8月1日 14時13分

自由社の歴史教科書、他社の年表盗用…謝罪
 
中学校向けに自由社(東京都文京区)が編集し、文部科学省の検定に合格した2012年度版「新しい歴史教科書」に掲載された年表が、東京書籍の02年度版教科書から盗用されていたことがわかった。
自由社は編集著作権を侵害したと認めて東京書籍に謝罪し、5月に発売した一般向け市販本の回収も決めた。年表も新しい内容に差し替える。文部科学省は「他社教科書の丸写しは聞いたことがない」として、自由社を厳重注意した。
文科省自由社によると、自由社の教科書が掲載した年表で、「大東亜戦争」など一部の表記が異なるほかは、縄文時代から現代までの出来事約180項目のほぼすべてが東京書籍のものと同じだった。
自由社では「編集担当者が退社し、当時の事情がわからないが、東京書籍の編集著作権を侵害したことは間違いない」と話している。
(2011年8月1日14時38分 読売新聞)

他社教科書の歴史年表流用 「つくる会」系、自由社版
 
新しい歴史教科書をつくる会」が主導し、今春の教科書検定に合格した自由社(東京)の中学歴史教科書の2012年度版が、日本史年表のほぼ全部を東京書籍の教科書から流用していたことが1日、分かった。
文部科学省が注意し、自由社は訂正申請するという。
自由社によると、10、11年度版や、今年5月に発売した市販本でも流用していた。同社は編集著作権を侵害したことを認め、東京書籍に謝罪。横浜市立中学校など使用中の学校や教育委員会にも謝罪と経過報告を記した手紙を送った。市販本は回収を始めた。
基になったのは東京書籍の02年度版の年表。
2011/08/01 20:25【共同通信