一票難求

約40日間で延べ1.55億人を東西南北へと運搬する。これが中国の「春運」。


20日前から買えるチケットはとっくに売り切れ。今日は、10日後の臨時列車のチケットが発売開始の日。前々に新聞の情報欄でチェックはしておき、今年も例年以上に合肥までの臨時増発列車の便数が多い。嬉しいことだ。プライオリティをつけて、順番にあたっていけば、一枚ぐらいは買えるのではないかと高をくくっていた。
昼食休みの前に、期待をこめて職場付近のチケット代理店へ行ってみた。あれあれ、信じられないことに、閑散としていて、客の姿が全然見えないじゃないのか。
やあ〜〜!!!これだと、うまく買えるのでは、と高鳴る胸を押さえて、窓口に近寄った。
しかし、返ってきたのは絶望的な答えでした。
「10日後のチケットはすべて売り切れ!!16日のチケットなら、明朝7時から発売。しかし、今晩の12時から習い始めたとしても、おそらく替えられないだろう。数百ある市内の代理店に配分されるチケットの枚数が限られているので、すぐに売り切れになる。」
何と、ばかな自分。閑散としていたのは、切符が全部売り切れたじゃの〜!


学生時代から、冬休みの往復チケットの入手のために、どれだけの苦労をしてきたのか。
戦乱時代の逃避行のような思い出が強く脳裏に焼き付けられていて、
今でもたまに夢の中に再現される。
結局、慌てて飛行機のチケットを予約。
全額片道1120元。北京東京往復の格安チケットは3550元と比べると、やっぱり高い。

しかし、これで両親と祖母の傍に戻って、年に一度の春節を過ごせるので、
とりあえず安心。
オフィスの席に戻り、インターネットを見てみたら、
専門家の意見として、「5年後には“一票難求”の状態が好転できるだろう」との記事のタイトルが目に飛び込む。これでまた希望が持てた!明日会更好♪


今晩20時頃の「火車票」売り場
北京の気温は立春を過ぎてから10度以上に上昇。
昨日は何と15度に。
ラジオや新聞で連日、天然スケート場の氷が解け始めたので、
要注意だとの呼びかけが行われている。
このままだと、SF小説で描かれたシーンが現実になる日がもう近いようだ。

つばめの植木鉢から