漸次的にまとめるプロセスを分離したい

漸次的にアイデアをまとめる方法論

個々のアイデアメモを、一つの成果にまとめる方法をずっと考えている。
これを、僕はPC上でやろうと思っていたができなかった。今までやってきたのは、Memo on the Electron #4 - 再生産するで述べていたように

  1. イデアメモをつぎはぎして
  2. プリントアウトしたものを洗練し
  3. 元のデータに修正点をインプットする

というものだが、そもそもそれへのとっかかりが面倒ということ、また何を基準にしてまとめるかが難しいということなどからあまりできていなかった。

カテゴリーフォルダの限界

僕が思ったのは、これは、カテゴリーフォルダ内でまとめようとすることの限界ではないかということ。

カテゴリーフォルダは、基本的に、完結したメモがどんどんとたまっていく仕組みになっている。不完全なものや思考途中のメモというのは、後では意味の分からないノイズにしかならないので、そのような性質である必要があるのだ。

だから、ここにおいて操作を行い、メモをくっつけたり、削除したり改変したりという、一つにまとめる過程を行おうとしても、どうしてもこの限界に規定されてしまう。どのようにしようと、ここにおいては完全な、完結したメモしか作ることはできないのだ。従って、一つにまとめるために、思いついたことをメモしたり、全体像について書いたり、試作的に書いたり、個々のメモについてメタ的なことを書いたりということをすることができない。物理的にできないことはないが、それをすると、本来のカテゴリーフォルダの機能と矛盾してしまうのである。

今までは、一つのまとまった文書を一気に作り、それを修正するというパターンでやっていた。だが、これはそれが理想というよりも、それ以外のやり方ができなかったという消極的な理由だったのではないかと思っている。実際この過程はかなり労力がかかり、一つのまとまったものを作り出すまでが長く、未処理のアイデアメモがずっと残っているということが多かった。まとめる作業、というのをきちんと対象化しておらず、無理に乗り切ってきたのではないかと思っている。

カテゴリーフォルダの外へ

そこで、この「漸次的にまとめる」というプロセスを分離しようと思う。

イデアメモを見ながら、思いついたことをメモったり、試しに何か書いてみたり、思いついた構成をメモったり、複数のメモを見比べたり、という作業をカテゴリーフォルダとは別の場所で行いたい。そして、そこで色々とごちゃごちゃとやってから、その成果をカテゴリーフォルダなりDocumentフォルダなりの、まとまったところに作製する、というようにしたい。

それで、どこでやるかだが僕が大まかに思いついたのは二つだった。一つが、別の場所に作業用のフォルダを作り、そこにおいて、テキストエディタなりhowmなりを用いての作業。もう一つが、まとめるためのソフトウェアを導入すること。

案その1−PPxとWorkフォルダ

まずやるべきなのは、作業用のフォルダを作るということ。これについては、Workフォルダ内にでも作ればいいということになる。フォルダ名だとか、サブフォルダを作るだとか死蔵を防ぐ工夫だとか色々考えることはあるだろうが、とりあえずは問題ない。この中で、テキストファイルを複数作り、それを編集することで、考えをまとめる、という形になる。

一つ、あるいは複数のテキストファイル内に、色々アイデアを書いて、消して、比較してという過程を繰り返すことで、徐々に一つのまとまったものにしていくというイメージです。

というわけで、ここでは今までとテキストファイルの扱いが異なってくる。ここに書くのは一時的なメモで、かつ編集が何度も行われ、削除も容易で、複数のウィンドウが同時に閲覧できる、といったこれまでカテゴリーフォルダでの操作では不要だったことが必要になる。

  • 複数のビューアが同時起動
  • 編集が容易
  • 削除も容易

他方、これまで必須だったことで、不要になることもある。

  • ファイル単位での保存
  • バックアップ
  • それ単体で完結している必要はない。前提とかとっぱらっていい。分かればいい。

あたりでしょうか。

というわけで、これらのことをPPxでできるようにする必要がある。スクリプトを利用したり、フォルダごとのカスタマイズをしたりして、この用途に最適化する必要があるわけです。

具体的には、次のようになるでしょう。
howm2を開きながら、同時にこのメモフォルダなりメモソフトなりを起動して、作業していく。そして、適宜必要な処理をそれぞれに施していく。
そして、ある程度まとまったら、再びカテゴリーフォルダに移すなり、Docフォルダに移すなりする。そして、それを作る過程でできた落書き類はすべて処分する。記録として、残さない。メモがずっと残って、それを元にして後で何かを考察してしまいそうな要素はできるだけ取り除いておきたい。

案その2−メモソフトの導入

ほかに、メモソフトを使うというのもあり得る。
カテゴリーフォルダ内のメモを見ながら、ここに色々とアイデアを書いていき、それをまとめる、ということも可能だと思う。この場合は、一々Workフォルダを作って、PPxで処理して、という手間が無くなるわけです。カテゴリーフォルダでやっているように、メモを後々まで残して利用する、ということをするわけではないから、この過程においてファイラを使って処理する必然性は無いかもしれない。そういった意味でこっちのほうがスマートな気がします。

この用途として思いつくのはLight Write、TextTree、CatMemoNote、CraftMemoあたり。あとはアウトプットエディタとかでしょうか。最近はあまり試したこと無かったので、一度試してみようとおもう。少し試してみた限りだと、CatMemoNoteがよさげだった。

案その1よりは、こっちのほうが見込みありそうかな、と思っています。