制覇するフィロソフィア

定金伸治『制覇するフィロソフィア (集英社スーパーダッシュ文庫)』集英社,2006
定金伸治さんの作品感想

「ワシが塾長の獅戸エールであるっ！」……というわけで「帝塾」への入塾を希望する乙女・和とそれに巻き込まれる友人の皆見の物語。
この世界は女性ばかりなのですが、入塾と打って最初に乳塾と最初に変換される私にとっては不本意なことに、少女がいっぱいの癖に萌えはないし胸がないです。いや貧乳とかいう意味ではなく。
それ以外の世界観も変わっていて、数理の問いで思考がとまり身体もとまるとかトンデモ理論が展開されています。真面目にあほやっていて面白いです。

和の漢らしさは尋常ではありません。かっこいいですよー。「わかっているじゃないか。パンツ少女一号君」というセリフもかっこい……しょうもないセリフでした。
萌えはないといいつつも、反乱軍のリーダー・京都が一人二役しかも方言丸出しでリラックスしている風景は不覚にも萌えましたね。

単純な構図かと思いきや和と皆見は大きな陰謀に巻き込まれていきます。くだらないと思いつつも最後は熱血に持っていく辺り最高です。……いや、くだらなさは最後まで変わらないんだけども。
好き嫌いがはっきりすると思うけど、私は好きです。一目見た瞬間から恋に落ちていました。

この小説が好きな人にお勧めする３

１、西尾維新さんの小説「刀語　シリーズ」１２本の刀を集めて回る物語。→シリーズ感想
２、野村美月さんの小説「卓球場　シリーズ」卓球で世界を救わなければいけなくなる話。→シリーズ感想
３、宮下あきらさんの漫画『暁!!男塾―青年よ、大死を抱け』昔のは読んでないので。