ロシア正教復活祭の聖火 初めて択捉島に届く

ロシア正教の復活祭がロシアで行われるなか、ロシアが実効支配する北方領土択捉島で、21日、聖火が届けられる行事が初めて行われました。
ロシアでは、キリストの復活を祝うロシア正教の復活祭が15日から始まったのに合わせ、各地で、エルサレムからもたらされた聖火が届けられる宗教行事が行われています。
このうち、北方領土択捉島でも、21日、ロシア極東のサハリン州を経て、フェリーで聖火が届きました。
島では、地元の司祭などが聖火を出迎え、大勢の住民が集まるなか、島の高台にある聖堂で聖火がろうそくにともされました。
教会関係者によりますと、8年前からサハリン州までは聖火が届くようになりましたが、北方領土まで聖火が運ばれたのは今回が初めてだということです。
ビタリー司祭は「この島の住民の大部分はロシア正教の信者だ。ロシアとロシア正教の歴史は切り離すことができない」などと述べ、北方領土に対するロシア側の実効支配が宗教行事にも影響している実態を印象づけました。<<