帰宅

 無事帰国。昨年末から続いてきたプロジェクトも一区切りつき、しばらくは人並みの生活が送れるようになるんじゃないかと思います。それにしても、日本の明るい蛍光灯の下で自分の顔を鏡に映して愕然。ひどいクマと落ち込んだ目で死にそうな顔。人相変わってしまいました。ともかく、一眠りしてから外出して用事を済ませた後いつもの買い物に。それにしても少し歩いただけなのに足が重いのなんのって。体力も底ついてたようです。

曽田正人/MOON (1) 〜昴ソリチュードスタンディング

絵:★★★★☆、話:■■■■□、次回購入意欲:♪♪♪♪♪

[asin:4091817467:detail] 待望の「昴」続編。前作は多少神がかり過ぎてきて、これからどうすんだ、という感じがしてただけにあそこでのインターバルは曽田氏の判断だったのかもしれません。踊りが観る側にもトランス状態を呼び起こす感覚はわかるものの、それを未経験の大半の読者が置いてけぼりにならないようにするストーリー構築はさすがだなぁと思います。

 この巻ではドイツバレエの名門ワルデハイムのプリンシパル ミハイロフに才能に認められてドイツに舞台を移動。いきなりトラブルを起こして役を降ろされリザーブ組に回されるがそこでニコという盲目のダンサーの才能に魅かれパ・ド・ドゥ(男女2人の踊り)をやることに。最高の才能と才能がぶつかり合う展開はこれまですばる一人の踊りが中心となってきた前作とは明らかに違っており新シリーズとして期待させるものになっています。巻の最後もいいところで終わり、次巻が待ち遠しいです。

甚六/思春期は発情期。

絵:★★★★★、話:■■■■■、愛:♥♥♥♥♥、次回購入意欲:♪♪♪♪♪

思春期は発情期。 (メガストアコミックスシリーズ No. 157)

思春期は発情期。 (メガストアコミックスシリーズ No. 157)

 期待の2冊目。そしてまさに期待に応える出来でした。可愛い絵柄に対して、観る者を黙らせる迫力の乳や尻。整理された描線に対して、描き込まれた陰毛、などコントラストが効いたメリハリある作画は非常にすばらしいです。また陰部もかなりリアル系ですが上手い描き方によって絵全体のバランスを崩すことなく成年向けとして特化した抜き作品に仕上げられています。これらは前作からその傾向はありましたが確実に進歩しているし、特に以前は陰部のリアルさと他の要素とのバランスが少し悪かったのが今回はそういう違和感は修正されているように感じられました。擬音も楽しいし(工口さにもプラス)、コミカルな表現もできるし、青年向けマンガでも十分なクオリティで作品を提供してくれそうですが、まだまだこの市場で力をつけていって欲しいです。基本的なタッチは、かるま龍狼氏の路線だと思いますが、現在、氏は非成年マーク付き雑誌だけでしか活躍されてないので、もう少しアレの描写が欲しいという読者にとっても魅力ある作品じゃないかと思います。要するに、今の活躍のポジションは結構いいんじゃないかということ。
 正直、話のほうは■×4にしようかと思いましたが基本的に抜き系マンガとしての出版社の要望に応えたと見れば必要十分なキャラの性格付けや舞台設定はできており、毎回オチもついてるし、プラス要素しかないなと思いました。個人的には剣持先生のお話、というか先生のキャラが好きなんですが、次回作はもう少し剣持先生くらいの年齢層を中心にした作品をまとめて読みたいです。少女も悪くはないんですが。
 

植芝理一/謎の彼女X (3)

絵:★★★★☆、話:■■■□□、愛:♥♥♥♡♡、次回購入意欲:♪♪♪♪

謎の彼女X(3) (アフタヌーンKC)

謎の彼女X(3) (アフタヌーンKC)

 いろいろ展開を期待していた3巻目を購入。よだれを通してお互いの感情を伝え合うことができる不思議な女の子 美琴と主人公 明(アキラ)のお話です。第1巻でよだれの交換以上の行為(キスやハグ)が簡単にできない感じにしてしまったので、恋愛漫画とはいうものの、ま〜ったりとした展開になってます。17歳の年齢なら、彼女がいくら拒んでも先に進もうというがっついたものがあっても全然違和感ないんですけどねぇ(ちょっと工口マンガの影響で自分がその年齢の頃どうだったかがよく思いだせませんが)。ともかく、明は禁欲の禅僧みたいに、うなじの汗、水着、パレオの下の日焼け跡などに過剰に反応しているのが少し哀しかったです。
 それにしてもこの巻はあんまり不思議らしいこともなく、かといって恋愛も進展したような気もしないし、個人的には盛り上がりが少ない巻でした。小柄でグラマーな歩子の活躍もあって胸の描写がやや強調された伏線があり、巻末のお話はその胸で美琴と更に接近しそうな展開をみせて終わり。先に「思春期は発情期。」を読んでいただけにどんだけスロー展開なの?と思わずつっこんでしまいましたが、一般誌の恋愛漫画っていうのはキスから先が長いんですよね〜。別に肉体関係を持つだけで恋愛がゴールするわけでもなんでもないのに。少年少女向けマンガならそういう設定も規制のひとつとしてありなのかもしれませんがアフタヌーンの読者ってそんな年齢層なのかなぁと少し疑問を感じたりしました。もちろん、そういう行為以外にこのお話のおもしろさを大半の読者が求めているのだと理解はしていますけど。