米国社員が匿名で選んだベスト50企業−アップル社員のジョブズ支持率は驚異の91%

Glassdoor.comというサイトを知っていますか?

実際の社員たちから匿名で集めた、給与レンジや会社内情に関する情報を見ることができるサイトです。その名の通り、会社の内情をガラス張りにする、会社側にとっては脅威のサイトと言えるでしょう。

興味のある方は、一度ご覧になってみて下さい。米国での給与レンジが丸わかりです。日本のIT企業で働いていらっしゃる方ですと、えっこんなに高いの?と驚かれる方も多いのではないでしょうか。

情報量はかなり豊富です。情報提供をした人だけがデータを自由に参照できるようになっていて、データ見たさに自然と情報が提供されるといううまいサイクルができているようです。もちろん実名を出す必要は無く、匿名で情報提供できます。

社員が選ぶベスト50ランキング

さて、本日の主題はここからです。先日、Glassdoor.comにて、社員が選ぶベスト50というランキングが発表されました。従業員が匿名で選んでいますから、なかなか説得力があるランキングだと考えられます。(もちろん本当に社員が投稿しているのかという疑問はありますが、ここでは、投稿がある程度信憑性があると仮定させて頂きます)


一位はサウスウエスト航空

堂々の一位に輝いたのはサウスウエスト航空です。ご存知無い方もいらっしゃると思いますが、独特の企業理念と社風がかなり有名な企業です。Wikipediaからいくつか参照してみますと、「顧客第二主義」「従業員の満足第一主義」「従業員を満足させることで、却って従業員自らが顧客に最高の満足を提供する」と言うような、かなりユニークな言葉が並んでいます。

サウスウエストの凄いところは、そういった一風変わった社風で、好成績をあげ続けているところです。Wikipediaから引用しますと、「アメリカの景気の動向に関わらず黒字運営を続ける全米で数少ない航空会社の1つ」「アメリカ同時多発テロ事件以降、アメリカの他の航空会社は軒並み、大量のレイオフを行ったが、同社は唯一レイオフを行っていない大手航空会社でもある」と、素晴らしい経営が為されていることがわかります。一位になるのも納得です。

コンサルや投資銀行なども多くランクイン

コンサルや投資銀行などもかなりランクインしてきています。べインが4位、マッキンゼーが5位、ボストンコンサルティングが7位、ゴールドマンサックスが16位など。やはり、高給をもらえている分、満足度も高い、という感じでしょうか。給料と満足度はやはりある程度比例しそうな気はします。(もちろん、仕事の知的チャレンジ度が高いというところもあるでしょう)

IT企業も多くランクイン

私が属するIT業界を見ていきますと、まずJuniperが7位、Googleが14位、NetAppが15位、Appleが22位と続きます。これらの会社は上位ランキングの常連のようです。これらのほかにも多くのIT企業が含まれており、業界としてはなかなかと思いました。

スティーブ・ジョブズの支持率は驚異の91%

面白いのは、CEOへの支持率というデータも載っているところです。例として、スティーブ・ジョブズの支持率を見てみますと、何と91%というかなりの高率で驚いてしまいます。小泉元首相もびっくりの支持率です。

日本の大企業で、社員から匿名にてこれだけの支持を集められる経営者が果たしてどれぐらいいるか、などと考えるとなかなか面白いです。ソニーやホンダの創業者はこれぐらい支持を得ていたかもしれませんね。ファーストリテイリング任天堂などは支持率が高そうな感じがしますが、どうでしょうか。

なお、ジョブズを超える支持率を持つCEOも二人います。前述したサウスウエスト航空のCEOは94%、最高はGeneral Mills社の97%です。