今日はあれこれ
ここのところ、打ち合わせ場所が突如変更されたり、通常とは違う場所で打ち合わせが設定されたりする罠にはまっておりますw
落とし穴1〜Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition で提供される仮想化環境におけるライセンス メリット
ライセンスメリットとして、「Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition のライセンスを 1 つ購入すると 4 つの仮想インスタンスのライセンスが付いてくる」というのを挙げてたりします。このライセンス自体はかなーり前にリリースされており、この場合は
- ホストでWindows Server 2003 Enterprise Editionを動作させ
- ゲスト(VM)でWindows Server 2003 Enterprise EditionもしくはStandard Editionを動作させ
ということが可能になりますが、ライセンス条項(EULA)に落とし穴が…。
Windows Server 2003 R2 ソフトウェア ライセンス条項を読んでる人ならばわかりますが、Windows Server 2003 R2 Enterprise Editionについて、Windows Server 2003 R2 Enterprise Editionもしくは(ライセンスにもとづいて)ホストにWindows Server 2003 Enterprise Editionを動作させ、その上でWindows Server 2003 R2 Standard Editionが稼動するVMのインスタンスを4つ動作させ、結果として1つの物理ハードウェア上で5つのWindows Server 2003 R2のインスタンスが動作している場合には、以下の制限が発生します。
- 使用許諾されたサーバーのオペレーティングシステム環境を管理してサービスを提供することのみに使用する
ぱっと見ではさっぱり意味が通らんですが、とりあえずVMを動かしたりVMを管理したり、OSとして標準の機能を使ってシステム管理したりということ以外は何もするな、という意味に取れます。
回避するには「VMのインスタンス数を3までに制限する」という感じですかね。
以下、EULAの当該部分の引用です。
ii)Enterprise EditionA. 使用許諾されたサーバーにおいてどの時点においても実行できるのは以下のものです。
• (i) 1 つの物理オペレーティング システム環境における 1 つのサーバー ソフトウェア インスタンス、および
• (ii) 仮想オペレーティング システム環境において本サーバー ソフトウェアの最大 4 つのインスタンス (各仮想オペレーティング システム環境には 1 つのインスタンスのみ)。個別に使用許諾された Standard Edition の場合、いずれかの当該仮想オペレーティング システム環境の Enterprise Edition に代わり、Standard Edition の 1 つのインスタンスを実行できます。本契約は、当該方法で Standard Edition の使用方法に適用されます。
B. 許可された 5 つのインスタンスを同時に実行する場合、物理オペレーティング システム環境で実行されている本サーバー ソフトウェアのインスタンスは、ハードウェア仮想化ソフトウェアを実行すること、および使用許諾されたサーバーのオペレーティングシステム環境を管理してサービスを提供することのみに使用されます。
落とし穴2〜VMotionでもライブマイグレーションでもいいけど、VMのインスタンスを移動させる場合
意外にこれ見落とすと思うんですが(苦笑)、4つのVMはあくまで「ライセンスを割り当てられた物理サーバ」上での処理として許諾されます。「分割できない」権利です。
なので、VMモニタを稼動させるホストを2つ用意して、VMのマイグレーションを行うようなことを想定するのであれば、必然的にWindows Server 2003 R2 Enterprise Editionのライセンスは2つ必要になる計算になります。