ダ・ヴィンチ・コード(上)
- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 文庫
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同じ日の日記で紹介されていた「動物変死体のスレ」がきわめてヤバイです。
こちらが(萌え)死にます。
ダ・ヴィンチ・コード、面白いです。
主人公がどんな人か描写されて、事件現場を主人公が見て。
それからは急転直下わーっとジェットコースター状態で、立ち止まって考える暇がないんですね。ハリウッド映画ばりに逃げながら考える。
不必要なまでにドラマッティックで面白いです。こりゃベストセラーになるわけだあ。
(ってまだ上巻読了のみですけれども)
ヒロイン登場の鮮やかさが映画映えしそうで唸りました。けれん味ありすぎっす(喜)
絵に描いたような、謎の美女が突然登場して「今は話している時間はないの。でもわたしを信じて」で実に、実に映画向きだなあと、改めて思いました(まあ、たいがい味方に決まってるよなーと思って読んでいる訳ですが)
ヒロイン登場から先の怒濤の謎解き連鎖がキモチイイです。いっけんバラバラなことがらが、視点を変えることで一本につながるカタルシス大好きッ子にはたまらんです。しかもこれは最初のジャブにすぎず、後半に向けてもっと大きなネタが仕込まれていると予想されます。楽しみです。とても楽しみです。
ただ、その謎の答えとは!?と気が急いたところで場面が変わって別キャラの描写が入るのが憎たらしいです。じらさないで。ページをめくるのがもどかしい。完全に術中です。
涙腺を刺激する人情要素の追加とその展開ペースも、心憎いと思います。たとえば孫だと読者に知らされるタイミングを見て下さい。小憎らしいほどに狙いすまされたタイミングだと思います。
なにか嫌んなるほどに巧みすぎて、ハリウッド流シナリオ術を勉強した作家という印象を受けます。天性のセンスじゃなくて。
でも、すごく、面白いです。
こりゃ徹夜する人はいるだろう。納得です。
ハードカバー本が大きいので大長編かと思っていましたが、そうでもないような気がしてきました(あれも字が大きかったのではないか?)
今から突っ走れば、2時間弱で読了できそうですが、もったいないからちょっとづつ読もうと思います。
明日も早いしね…orz
ダ・ヴィンチ・コードは、ウンチクも楽しいのです。
身近なありふれたアイテムの背後にも歴史があって。万物には黄金比という真理が隠されていて。
知識あるものが見れば2重写しのように、薄っぺらな現代の背後にも歴史と真理が見える。たとえば、ほら、ヒロインの名前の中にも真理が。半分だけ。(駄洒落か?)
なんて具合に、主人公の視点を借りて、多重的なビジョンを楽しめるのが心地よいです。
一歩間違えば勘ぐりすぎのトンデモさんかも知れませんが。
ひとつ悔しいのが、基本が西洋文明ネタなので隅々までは楽しめてないような気がすることです。小ネタで取り上げられるアイテムや伝説は、西洋文明人にとっては身近なものだろうと想像されますが、わたしには、うわそれ初耳だ勉強になるー!て感じです(それも楽しいのですが)
また、教会が、ヴァチカンが裏ではなんたらかんたらって言われても、仏教徒にはタブー感やスキャンダル感がピンとこないからなあ。
こういう時、自分が西洋人だったらなあと思います。
逆に、日本人ならすみずみまで楽しめる日本人による日本人のためのウンチク系ヒストリカルミステリーも読みたいなあと思い、漢和辞典を開いて宇宙人=神の証拠(???)を見つける高橋克彦が懐かしくなりました。好きだ、高橋克彦。
ポーションにはまだめぐりあうことができません。
本当にそんな商品、発売されたのでしょうか。
もしかして、みんなでわたしを担ごうとしてませんかっ!?