超絶バカ映画の予感!!
ぼくは梶原一騎ファンですが評価は格闘技関連に偏っており、『巨人の星』はそんなにちゃんと読んでないし(『新・巨人の星』とアニメだけの『新・巨人の星2』まである)『朝日の恋人』とか『初恋物語』とかの純愛ものは、もうイタくてとても読めたものではありません。
梶原一騎の純愛もので最も成功した『愛と誠』は、人によっては梶原一騎の最高傑作に挙げる人もいますが、イタすぎるヒロインの造形と大仰かつクサすぎるドラマが鼻につきすぎ、梶原一騎のいちばん悪いところがいかんなく発揮された作品だと、ぼくは思っています。
- 作者: ながやす巧,梶原一騎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/05/11
- メディア: 文庫
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- 映画『愛と誠』予告編
これ、原作のファンは怒るでしょうね。でも三池監督はたぶん原作をリスペクトしてないので、こういうやり方になるんでしょうね。武井咲はキュートではありますが、この予告編だと完全なただのバカ女にしか見えません。妻夫木くんが「離せバカこのクソ女!」と吐き捨てるセリフに思わず同意してしまいます。「なぜ助けに来たの!?」「助けに来てねえよ」というやり取りも、原作や昔の映画なら梶原一騎特有のツンデレ描写になるところですが、これだと本当に助けに来たわけじゃないようにしか見えないですね。
ミュージカル仕立てにしてるあたりも、三池監督は完全にふざけてるとしか思えません。”激しい恋”をみんなで歌い踊るところは、70年代の西城秀樹版を意識してるのかもしれませんが、オマージュというよりは挑戦というべきでしょうか。手裏剣を使う影の大番長が出てくるので、少なくとも中盤まではやるということになります。ラストまで一本でやるつもりなのか、そこも気になるところです。あと、予告編に一瞬だけ登場してくるスケバン役の、安藤サクラの不気味さといったら! 夢に出るよこれは。
6月16日公開。とりあえず期待しておくことにします。