πの実在性について

d:id:quine10:20090422:1240359266 より

例えば、「πの近似は3(あるいは3.14、さらには3.14159…)である」と述べる場合、πはある種の数値を取るということが前提である(それゆえ先の言葉は意味を持つ)。

ん?
実数の存在をアプリオリに認めて(たとえば、「コーシー列は収束する」を公理として採用して)3, 3.1, 3.14, 3.141, 3.1415, 3.14159, ... の極限がπに等しいとすることもできるし、実数は有理数列から構成されるものだと定義して、列 3, 3.1, 3.14, 3.141, 3.1415, 3.14159, ... がπだとしてしまうこともできます。どちらを採用しても、3, 3.1, 3.14, 3.141, 3.1415, 3.14159, ... はπの近似列であることにかわりません。「……前提である」は言い過ぎです。

哲学的な議論がしたいなら、

近似値とは、真の値を前提にはじめて意味を持つ

なんてことを無批判に受け入れてしまってはいけません。考察が甘いです。哲学的な議論ではないなら、そんな、現場での活動に影響しないことが経験的にわかっていることにこだわるのは、不健全です。どっちにしろ、「つまらん! おまえのいうことはつまらん!」