末刀岩上神社

末刀岩上神社は、京都市左京区に鎮座。
延喜式神名帳「山城國愛宕郡 末刀神社」の論社になっています。

 狐坂・宝ヶ池へ至る林山の西麓に西面して鎮座。社殿を設けず天然の岩を神石とするところからその名がつけられた。当地域には露出した岩の山肌が多く、松樹茂る所であり古くから清浄の地として知られるが、当社も林山を背景とした古代祭祀の磐座信仰の地であったと推定される。神石は昔、兵庫の海中で霊光を発していたものを得て勧請したと伝え、古くから漁猟・牛馬の神として信仰されていた(京都府愛宕郡村志)。境内には寛政一〇年(1798)銘の石灯籠や大正二年(1913)銘の「式内末刀岩上神社」碑文が残されているが、末刀が松の字に通じるところから「延喜式神名帳にみえる末刀神社を併称するようになったものである。しかし当社を式内社末刀神社とみなす確たる裏付けはない。

「寺院神社大辞典より」