氷室神社
氷室神社は、奈良市春日野町に鎮座。
「延喜式」神名帳の添上郡「高橋神社」にあてる説もあるという。
和銅三年(710)の平城京遷都にともない、平城京東山の守護神として、また春日野に作られた氷池(製氷用の池)や氷室(氷の貯蔵庫)の守り神として祀られたのが始まり。
奈良時代には、氷室社をはじめ、氷池や氷室は今の春日大社境内地にあって、厳寒期に氷池で凍らせた氷を氷室に蓄え、春分の日に氷室開きが行われ、九月まで平城宮に氷を献上していたという。
平安遷都後の貞観二年(860)に現在地に遷座され、興福寺の鎮守、南都の地主神、南都楽所の氏神としても崇敬された。祭神は、氷室と貯氷の方法を伝承していた闘鶏稲置大山主命と、その氷室を発見して奏上された額田大仲彦命と、献氷の典例を開かれた仁徳天皇の三神が祀られている。
「境内案内より」
[末社]舞光社